使えない上司と言われない為に

使えないと言われないのは不可能

使えない上司と部下に言われない為にはどのようにすればいいのか?

この疑問はマネージャーであれば一度は考えたことがあるものだろう。

では、結論を。

それは「不可能」である。

残念ながら、どんなにスーパーなマネージャーであったとしても、部下から「使えない」と言われないことはない。

これが現実である。

もちろん、部下が1人しかいなくて、その部下とは非常に良好な関係性を築けているというような例外的な状況であれば起こりうるかもしれないけれど、それ以外ではまず起こり得ない。

絶対に。

今日はそういう悲しい現実を受け止めながらどのようにすればいいのか、という話をしていく。

参考になれば嬉しい。

どっちに行っても結局ダメ

「上司 使えない」で検索をかけると、使えない上司の特徴が出てくる。

内容としては、「すぐ感情的になる」「仕事を丸投げする」「指示に一貫性がない」「責任転嫁する」、こんなところである。

では、使えない上司と言われない為には、上記したような欠点を全て潰せば良いことになる。

「常に冷静沈着で」「仕事も自分でバリバリとこなし」「一貫した指示を行い」「責任は自分で取る」

パーフェクトなマネージャーだと思うだろう?

そうではないのだ。

仮にそうなった時の部下の反応はこういうものになる。

「感情がない」「自分勝手で付いていけない」「柔軟性がない」「ワンマンプレー」

どうでしょうか?

思い当たる節はないだろうか?

僕はある。

駆け出しの頃には、このような「どちらに行っても結局ダメ」という「森」によく迷い込んでいたものである。

部下は上司が嫌いである

結局のところ、部下というのは上司が嫌いであり、どのような上司であっても「使えない」と言われるリスクは常に存在するましてや部下の人数が多ければ多いほど、その可能性は高くなる、ということは肝に銘じておくべきである。

完璧な上司はいない。

そして仮に完璧であったとしても、「使えない」と言う部下は存在する。

それが現実である。

志向することが大事

では、そのような状況の中で、マネージャーはどのように振舞えばいいのだろうか?

一言で言うと、気にしない、ということである。

でも、それでは何のアドバイスにもならないので、もう少しそれっぽいことを言う。

それは、「志向する」ということである。

実際に完璧な上司になれなくても、そのようになりたいと努力をする」「それを部下に示す」ことが重要である。

要は「現状に満足していない」ということをきちんと部下にもわかってもらう、ということである。

自分自身の力でどうにかできるものに着手する

先程上げたような「使えない上司の特徴」には、自分自身の力でどうにかできるものと、そうでないものがある。

会社の状況、自分の上司のタイプなどによって、部下には見えない部分で、どうしようもないことはある(例えば、「仕事を丸投げする」「指示に一貫性がない」)。

それはまずそれとして受け止める。

その上で、改善できるものに着手する。

「すぐ感情的になる」であるとか「責任転嫁する」などは、実際にそのようになれるかは別として、努力して「そうなろうとする」ことはできるはずである。

部下はマネージャーが自覚ナシと思っているのだろうけど…

ここに重要なポイントがある。

部下は上司が「自分が使えない上司であるということをわかっていない」と思っている。

でも、マネージャーをある程度やっている人なら分かると思うけれど、「そんなことはない」のである。

自分が至らないマネージャーであることは重々承知している。

そして、部下には見えない景色が存在する、マネジメント業務というのはそんなに一面的なものではない、というのも事実である。

その辺を取り敢えず受け止めて(部下には絶対にわからないと諦めて)、分かり易く改善の為の努力をしていることを示す、というのが大事であると僕は思っている。

それが「志向する」という言葉の意味である。

「そうなろうとする意思表明と実際の行動」があれば、そこまで部下に言われる可能性はぐっと下がる(もちろんそれでも言われるけれど)。

現状維持、というのが一番良くないのだ。

改善しようと努力をする試みが大事

皆さんの中にもいると思うけれど、部下には「資格を取れ!」だとか「やる気を出せ!」だとか、簡単にそういうことを言うくせに、自分は何もしていない、というマネージャーは結構多い。

要は、自分はもう「上がり」だと思っているのだ。

そんなことはない。

自分で言うのもなんだけれど、僕はたぶんどのマネージャーよりも勉強しているし、向上しようとしている。

もちろん、その勉強なり向上心が全て身についているとは言えないだろうし、もっと能力が高く人間味溢れる人はいると思う。

でも、「志向性」「飢餓感」で言うのであれば、僕だってきっと捨てたもんではないはずだ。

使えない。でも努力している

僕は今でもきっと部下に「使えない」と言われ続けている。

ただ、その後に「でも努力はしている」という言葉は続くと思う(全員ではないとしても)。

それで十分なのである。

もっと言うと、「使えないのはお前の使い方が悪いんだけどな!」と思えるくらいの自信(開き直り)をつけられると良いと思う。

それではまた。

いい仕事をしましょう。


あとがき

使えない上司と言われているあなた自分自身も、自分の上司に対して使えないと思っているはずです。

要は上司部下なんてものはそんなものです。

あまり気にする必要はありません。

一方で、リアルガチで使えない人も確かにいる(それも結構いる)ので、せめてそのようにならないようにするだけで、相対的な立ち位置は大きく変わります。

日々努力と改善を続けていきましょう。