おんあだ部下への対処法

UnsplashMonika Simeonovaが撮影した写真

コンプラ対応は上司だけのもの?

恩を仇で返す、略称おんあだ。

そういう部下があなたの周りにもいませんか?

今日はそんな問い掛けから文章を始めてみる。

僕の周りにはいる。

滅茶苦茶多いかと言われるとそうでもないけれど、一定数は存在する。

そのような部下に対しても、僕たちは平静を装いながら仕事をせざるを得ないのだろうか?

コンプライアンスハラスメント対応多様性の尊重も(そしてその他諸々も)、理念としてはよくわかる。

そして、それに則った対応を日々行っている。

ただ、それは部下にも適用されて然るべき(部下もコンプラ等を遵守すべき)なのではないか?

また、人としてある種終わっているそのような部下に対しては「通常対応」を行わなくてもいいのではないか?

今日はそんな話である。

だいぶキナ臭くなりそうだけれど、それでは始めていこう。

仕事における貸し借り

人間には貸借対照表がある。

いや、そこまで硬い言葉でなくても、それなりの貸し借りがある。

「まあ普段からお世話になっているし、今回の話は飲むか」

そのようなことは、日常的によく起こることだと思う。

これは上司部下の関係性においても同様である。

もちろん、上司と部下の関係性であるので、上司側が貸しが多めになる(というか殆どが貸しになる)のは当然の話ではある。

だから、別にそれを「返せ!」とまでは言わない。

ただ、害を為すようなことだけはやめて頂けないか、というのが今日の話である。

文脈が忘れ去られる人々

僕はこの種の人間がとても苦手で、今までの経緯とか文脈とかを一切忘れたかのように振舞ってくる人が一定数存在することが正直言って理解ができない。

ましてや、害を加えるなんて想像すらし得ない。

でも、彼(彼女)らは、そんなことはお構いなしである。

そういう人たちと僕たちは仕事をしていかなければならない。

それって普通ではないのでは?

僕はそのように思ってしまう。

雇用は守られるべきだ。でも…

「雇用は守られるべきだ」という言説。

99%僕は賛成である。

人には生活があり、雇用が失われることは生活基盤を大きく揺るがすことを意味するから。

でも、一方で「度を越えた社員」がいるのも事実である。

そのような人であっても、雇用を守り、適切な対応をすべきなのだろうか?

僕にはよくわからない。

就業規則すら守れない人間も、会社は守るべきなのだろうか?

マネージャーという仕事に就いて、世の中には本当に色々な種類の人間がいることに気づくことになった(というか、気付かざるを得なくなった)。

そして、就業規則やコンプライアンスのようなものは、ある一定の人間には適用されない(看過される)ということも、嫌という程味わってきた。

でも、それってやっぱりおかしくないか?

もちろん、解雇権の乱用のような、上司側にも一定数問題がある人間が存在すること(やその可能性)は理解できる。

ただ、上記したような人を残置し続けることによるマイナス面についても比較衡量すべきなのではないかと僕は思う。

また、この文脈からもわかると思うけれど、僕はそのマイナス面の方が大きいのではないかと思っている。

というのは、それにより「なぜあの人だけ許されるのか?」という職場の規律の低下が見られるようになるからだ。

それに対して、論理性を持った回答をすることが少なくとも僕にはできない。

そして、それが改善されるだけで、マネージャーという仕事の罰ゲーム加減はだいぶ減るはずだとも思うのである。

プラスをやめる

冒頭におんあだ部下へは「通常対応」を行わなくてもいいのではないか、と書いた。

これは先述したような解雇や減給などの人事的な対応が行われない現状に対する、せめてもの対抗策である。

本来的には、マネージャーは部下の能力が賦活される状態を作ることがその業務内容となる。

それをやめる。

これはあからさまな冷遇行為を行うことを意味しない。

ここが重要だ。

そのような行為を行うと、「ハラスメントだ!」と言われるだけ損である。

だから、マイナス的な処置を行うのではなく、プラス的な処置をやめるという方向に行かざるを得ない。

意味はないかもしれないけれど

「それが意味を為すのか?」と問われると、意味はないのかもしれない。

その種の人はそんなことを気にもかけないだろう。

でも、僕にはそれくらいしか対処のしようがない。

「対処法」なんてタイトルをぶち上げておいて、対処方法がないなんてこの期に及んで言うのは申し訳ないけれど、実際のところはそれが限界である。

敢えて加えるとするなら、おんあだ部下が仇を為してきた時には、それをきちんと自分の上司にも共有することである。

もちろん、何らかの対応が為されることはないだろう。

でも、それを積み上げることは無駄ではないと僕は思う。

嫌らしい方法にはなるけれど、エビデンスとして残しておくことも忘れてはならない。

それを淡々と繰り返していくこと

それは将来の自分を守ることにも繋がっていくから。

被害者面と本当の被害者

人事部を含め、多くの人間は「被害者面」の人間に甘い。

もちろん、それは「加害者」側が大抵クソであった過去の歴史から仕方ない面があることは理解できる。

ただ、それによって、被害者面したおかしな人間が残置され、職場が壊れてしまっていることも併せて考えるべきだと僕は思う。

想定通りキナ臭い話になった。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

人権の尊重による、人権の非尊重。

ある人の人権を過剰に尊重すると、それ以外の人の人権が蹂躙されてしまうような感じ。

僕はそれってどうなのかなと考えています。

というか、本当に大事にすべきはどちらの社員なのか、と思ってしまいます。

恩を仇で返す人たち。

それを野放しにする会社。

それでいいならいいけれど。

管理職は罰ゲームです。

我々の人権なんてないも同然です。

マゾゲーを楽しんでいきましょう。