暇そうでも嫌われない方法

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暇そうだと嫌われる?

僕は暇そうに働くことを推奨している。

でも、こうやって書くと、「暇そうな課長は大抵嫌われていますよ」という感想を頂くことがある。

そうなのか。

もしそうなら、僕も嫌われているのかもしれない(きっとそうなのだろう)。

でも、ここで1つ思うのは、暇そうであっても嫌われない人嫌われる人がいるのではないか、ということである(とりあえず自分のことは棚に上げておく)。

これをもう少し詳しく書くなら、本当に暇か否か、ということがあるように思う。

物事を極限まで効率化して暇そうに働くのと、本当に仕事がなくて暇そうなのは大きく違う。

僕が言いたいのは前者であって、というか、マネージャーは仕事に優先順位を付けるべきであると考えていて、自分の仕事に忙殺されるのではなく、それを効率化しながら部下と対話する時間を捻出しなさい、ということを言いたいのである。

一方、暇そうで嫌われる課長は、仕事の任せ方と責任の取り方がイマイチであるところに問題点があるような気がしている。

今日はそんなことを書いていこうと考えている。

それでは始めていこう。

仕事の優先順位

仕事には大事なものそうでないものがある。

というか、大事なものそこまで大事ではないものがある。

その中で、どの仕事がマネージャーの仕事であるのか(マネージャーがすべき仕事であるのか)を考えていくことが重要である。

僕もそうであったが、若手マネージャーはこの優先順位を上手に付けることができず(プレイヤーの時の癖が抜けず)、「忙しい、忙しい」と言っていることがあるけれど、それはどの仕事がマネージャーが取り組むべき仕事であるかがわかっていないから生じる問題であるとも言える。

暇そうに働きなさい、と言っても、マネージャー自身がやらなければならない仕事はあるし、自身がやらなければならないと思っていても、それはあくまで慣習的なもので、実際には部下に任せられる仕事だってある。

その辺を見極めながら、部下に権限を含め委譲していくことが重要である。

頭を使うと、暇そうに見える

大雑把に分けるなら、マネジメントに関する仕事はマネージャーがすべきだし、プレイに関する仕事は部下に任せるべきである。

暇そうに働くのは、このマネジメントに特化する為に行うものであって、成果を上げなければならないことに変わりはない。

というか、その方がより力量が求められるのである。

マネージャーは暇そうに働きながらも、実際には暇ではなく、現状分析をしたり、戦略を立てたり、実行したりする必要がある。

語弊のある言い方かもしれないが、体を動かすよりも頭を動かしていることが多いので、結果として暇そうに見えるのである。

一方、本当に暇なマネージャーはそうではない。

仕事を部下に放り投げ、自分は何もしない。

責任転嫁も日常茶飯事で、でも課長然としている。

そりゃ嫌われる。

というか、冒頭にも書いたように、仕事の任せ方と責任の取り方に問題があるのだ。

リスクはマネージャーに、リターンは部下に

部下に仕事を任せるというのは、権限を与えることであり、責任を取ることである。

これがワンセットになっていないと、部下からは仕事を任されているのではなく、押し付けられているという印象になってしまう。

権限を与えるというのは、やり方を任せることに似ているが、アドバイスをしたり、方法を一緒に考えたりすることもその中には含まれる。

もちろん、一人でそれらをできてしまう優秀な部下も存在することは存在するが、大抵の部下は仕事を任されたことがないし、そこまでの実力もないので、一般的には伴走するような形で仕事をしていくことになるとは思う。

ただ、そこでの判断は部下のものを優先させるべきだし、その為の企画立案などについて、事前に(入念に)壁打ちをしておくこと(その相手になっておくこと)も大事である。

そして、実行に移った後は、その責任はマネージャーが取るようにする。

リスクはマネージャーに、リターンは部下に。

そのような基本方針が守られていれば、それを部下が信じていれば、少なくともあなたがマネージャーとして嫌われることはないだろう。

成果は(当然)大事

付言するなら、そのように仕事を任せることを通じて、成果を上げることがとても大事である。

部下に仕事を任せるのは、育成目的だけではなく、成果を上げる為にも重要であり、出来るだけ早く(かつ大きく)成果を発現させることで、周囲からの信頼を勝ち取っていくこともマネージャーの大きな役目である。

暇そうにしているのは、そのような時に、簡単かつ自然に部下が相談できる状態を作っておくということでもある。

「相談に乗っている状態」というのは、「雑談をしている状態」によく似ていて、それもカジュアルかつ楽し気に話をしているとするなら、どうやっても暇そうに見えるだろう。

でも、そのような環境こそが、部下の自発性を促進し、思いもかけない革新的なビジネスを呼び込んだりするのである。

それは本当に暇であることとは大きく違うはずだ。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

無駄に忙しぶるのをやめませんか?

というか、そういうヤツを褒めるのをやめませんか?

というのが、僕が考えていることです。

大事なのは成果です。

それはマネージャーにおいても同様です。

暇そうに成果を出していきましょう。