評価されることだけが仕事なのか?

UnsplashAntoine J.が撮影した写真

評価獲得マシン

マネージャーになっても、評価される仕事だけをやる人がいる。

というか、(めちゃくちゃ)多い。

これが僕には不思議である。

折角マネージャーになって、ある程度の裁量を持てるようになって、自分なりの戦略なり戦術を立てて仕事ができるようになったのに、評価軸を他者に任せてしまうのは何とも勿体ないと思うのだけれど、そう思う人は殆どいないようだ。

「いやいや、評価されなかったら意味ないでしょ!」

そういう声が大半である。

もちろん、独立独歩・唯我独尊で歩いて行けるほどサラリーマンは甘くない。

でも、「評価獲得マシン」になるのも違うと思うのだ。

今日はそんなことを書いていこうと思う。

第二象限と第四象限が問題

やりたいこととやりたくないこと。

評価されることと評価されないこと。

これで象限を作る。

X軸にやりたいこと・やりたくないこと(右側に行くほどやりたい度合いが強い)、Y軸に評価されること・されないこと(上側に行くほど評価される度合いが強い)を取ると、4象限ができる。

右上の第一象限である「やりたい・評価される」ことは問題ない(単純にやればいい)。

左下の第三象限である「やりたくない・評価されない」はやらなくていい(そりゃそうだ)。

問題となるのが、左上の第二象限の「やりたくない・評価される」と、右下の第四象限の「やりたい・評価されない」の部分である。

これをどのくらいのバランスでやるか?

そしてマネージャーとしては、それをどれくらいのバランスで部下にやらせるか?

この匙加減がマネジメントを分けるのである。

「やりたくない・評価される」に全振り

僕から見ると、多くのマネージャーは第二象限の「やりたくない・評価される」にほぼ「全振り」しているように見える。

というか、組織人(特に管理職)としては、それが当然でしょ、と思っているような感じすらする。

会社に評価されてナンボ、そうじゃないものをやるなんてナンセンス、そう心から信じ切っているように見えるのだ。

あなたはどうだろうか?

葛藤が見えないと、部下は離反していく

もちろん、僕だって第二象限の「やりたくない・評価される」項目をやらないことはない。

というか、結構やるのは事実だ。

でも、それを部下にやらせる時には、自分なりの痛みは混ぜるようにしている。

ただ上から言われたことを下にスルーするのではなく、僕なりのエッセンスを加えて(血を流して)、言葉を添えて、やってもらうようにしている。

それは何らかの葛藤がないと(見えないと)、部下というのは離反していくからである。

部下は見抜いてくる

部下だって馬鹿ではないので、マネージャーがサラリーマンで、立場上やりたくないこともやらせるように指示しなければならないことはわかっている。

でも、そこに葛藤が見えないなら、彼(彼女)らは納得することはない。

表面上は従ったフリをするけれど、心の中では査定が行われて、「こいつはダメ」という烙印が押される。

以後、本当に力を発揮して欲しい局面が来たとしても、力を貸してくれることはない。

第二象限の仕事はメンバーを疲弊させる

そうならない為に、第二象限の仕事をする(させる)時でも、そこに何らかのメッセージを込める必要があるのだ。

それもマネージャーが身銭を切るような(前回の三方一両損の話を参照されたい)。

そして、マネージャーとして考えなければならないことは、「やりたくない・評価される」仕事というのは、メンバーを疲弊させる、ということである。

これは目には見えづらいのだけれど、徐々にチームを蝕んでいく。

踏ん張りがきかなくなるというか。

「お祭り感」の再現性

僕は成果を上げることを考えた時に、「熱」みたいなものを意識することが多い。

チームの盛り上がり、祭り感、自家発電、自分達の熱量で更に自分達が良くなっていく感覚。

その雰囲気がチームに充満した時、成果は等比級数的になる。

でも、これは狙って再現できる程簡単ではない。

ただ、これがなければ、高い目標には届かない。

これを如何に確率高く再現できるか。

ここにマネージャーの手腕がかかっていると言っても過言ではないだろう。

湿気ると火はつかない

でも、「やりたくない・評価される」仕事ばかりやっていると(やらせていると)、この「熱」が高まらない状態がデフォルトになってしまうのだ。

花火が湿気った状態というか。

そうなると、火はつかない。

だから、第四象限の「やりたい・評価されない」仕事を適度にやらせる必要がある。

僕はそう考えている。

「快」の感情

評価されない仕事は、評価されないからこそ価値があるのだ。

会社に言われるのではなく、自分の心性に従って、心の赴くままに仕事をするという経験。

「快」の感情。

これがチームの燃料になる。

グーグルっぽく言えば「20%ルール」、僕が最近考えている概念だと「余白」、そういうものが脳をリフレッシュさせ、チームを新鮮な状態にする。

そして「やりたい・評価されない」仕事というのは、一人遊びみたいなもので、できるだけマネージャーは関与しない方がいい。

勝手にレゴブロックを組み立てるように、好きにさせておけばいいのだ。

批評も感想もいらない。

脳に混沌(カオス)を入れること。

人為的にかき回すこと。

それがチームの成果を大きく変えるのだ。

それではまた。

いい仕事をしましょう。


あとがき

成果を上げることを考えた時に、「寄り道」することはとても大事です。

でも、この「寄り道」の度合い(バランス)が難しい。

ちょっと目盛りを間違えるとダラけた雰囲気になってしまいますし、かといって、引き締め過ぎてもいけない。

適度なワッショイ感。

それが爆発的な成果を生むためには必要です。

ふざけながらもふざけ過ぎない。

真面目ながらも真面目過ぎない。

そんなイメージを持ちながら、今日も仕事をしていこうと思っています