平社員vs管理職

UnsplashJonathan Tomasが撮影した写真

管理職は割に合わない、が…

平社員と管理職ではどちらがコストパフォーマンスが良いのか?

そんなことをぼんやりと思う時がある。

管理職として約8年仕事をする中で、「やっぱり管理職って割に合わないよな…」という事態には度々直面してきたし、たぶんこれからも直面していくだろう。

じゃあ、平社員のままこの年齢になっていたとして(別の世界線を想像するとして)、それは幸せだったのだろうか、とも思うのである。

ないものねだりであることは承知の上で、今日はそんなことを書いていこうと思う。

あまりシリアスに捉えず、エンタメとして読んで頂けるとありがたい。

年収の差

最初に思いつくのは、年収の差だろう。

国税庁のホームページによると、男性社員の平均給与は461万円であるそうだ。

これを平社員の年収と仮定しよう。

同様に、年齢階層別で一番高い男性50~54歳の平均給与は707万円とのことなので、これを管理職の年収と仮定することにする。

もちろん現実にはこんなに差(約1.5倍)はないだろう(少なくともウチの会社は全然違う)。

でも、今回の話はあくまでもエンタメなので、これを基準として以後話を進めることにする。

面倒くささ込みの年収では?

年収は高い方がいい。

それは誰もが皆そう思うだろう。

でも、コストというか責任というか面倒くささというか、それも込みで考えた場合はどうだろうか。

少なくとも僕には管理職がそんなに魅力的には思えない。

自分の仕事を自分でコントロールできるか否か

人によっては、「管理職なんて何にもしていないのに高い給料貰いやがって」と思われる方もいるかもしれない。

ましてや僕のように暇そうに働いているのであれば、余計にそうだろう。

でも、僕が管理職を長年やってきて思うのは、「そんなことないぜ?」ということである。

もちろん担当者時代に比べれば、「忙しさ」という尺度で考えるなら、だいぶ楽にはなった。

ただそれはあくまでも外形的なものでの話だ。

そして、担当者は自分の仕事を自分でコントロールできる、という途轍もないアドバンテージがある。

そう。

(僕が考える)管理職の厄介なところは、「自分の仕事を自分でコントロールできない」ということだと思う。

それは換言するなら、「受け」から仕事が始まる、ということなのだ。

これが年収対比妥当な水準と考えるか否か。

ここに平社員か管理職かを選択する分水嶺があるような気がしている。

管理職はコスパ悪い

いや、「選択する」なんてことはできないことが多いのかもしれない。

少なくとも、僕には選択肢がなかった。

「給与を上げる=管理職になる」しか道がなく(あったとしてもとても細い道しかなく)、管理職になるのには抵抗があったけれど、「まあ仕方がないよね…」と僕は課長になった。

そこから約8年経つ。

管理職の面白さも曲がりなりにも経験できた。

でも、やっぱりコスパは悪いように思うのだ。

様々な無理難題、文句ばかり言う部下、モンスター社員との濃密な関わり合い、業績向上への途轍もないプレッシャー、コンプライアンスだハラスメントだで言いたいことも言えないという制約、そして先述した仕事を主体的にできないこと。

これらを時間単位で割った時に(もしくは1ストレス当たりで考えた時に)、とても割に合うようには僕には思えないのである。

プライドを満たすだけの価値

隣の芝生は青く見えるように、僕は平社員が羨ましく思う時がある。

結局のところ、そこにあるのは、自尊心というかプライドというか、社会的地位に対する自己満足度の差であるような気もしている。

多くの人は他人からの評価に拘り、役職があることそれ自体に価値を見出す。

そうやってプライドを満たしている。

それもわからなくはない。

僕だって煩悩を抱えた人間である。

給与が高いこと、役職があること、によってつまらないプライドを満たしている、それは間違いないことだ。

でも、ずっと管理職を続けてきて思うのは、「そろそろ自分の仕事を自分でハンドリングできるようなポジションに行きたいな」ということである。

それは今回のキャッチーなテーマと違う「専門職」というものになるのかもしれない。

でも、以前にも書いたように、専門職には専門職同士の過酷な競争環境がある。

そこでバチバチ戦うだけの覚悟がない中で、ただ羨んでいるに過ぎないのだ、きっと。

管理職としての限界

キャリアへの考え方。

管理職を降りるという選択肢があるのかないのか、現在のところ僕にはわからないし、それによって処遇がどのくらい変わってしまうのか見当もつかないけれど、もう少しプレイヤー的な仕事をしたいというのが現在の僕の考えである。

僕には管理職の才能がないことがよくわかった。

僕には管理職としての限界が見えた。

それも関係しているように思う。

管理職としての充実感や仕事の面白さを経験できたことには感謝しているけれど、もうこれ以上できることはあまりないのかな、とも思っている。

かといって、平社員になって何がしたいのか、具体的なイメージがあるわけでもない。

ただのモラトリアムと言われてしまえば、その通りなのかもしれない。

よくわからない。

ただ、よくわからないことをそのままの状態で提示することも読んでいる方には参考になるかもしれないとも思って書いてみたのだ(そしてそんなことは言い訳に過ぎないのだ)。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

タイトルをキャッチーにしたかったので、「平社員vs管理職」としてみましたが、「平社員=管理職ではない」というのが本来僕が言いたかったことです。

平社員だからダメとか、管理職だから良いとか、そういうことではなくて、誰かを管理することの煩わしさはもう少し理解されてもいいように僕は感じています。

そういう意味では「vs構造」ではなく、もう少し自由にその間を行き来できるようなキャリアパスがあってもいいのではないか、というのが今回の話の趣旨であるような気もしています。

僕はプレイヤー(平社員)的な仕事がしたい。

そしてたぶんその方が向いている。

でも、残念ながらそのような働き方が用意されているわけではない。

僕という人間の無駄遣い。

偉そうな言い方ですが、そんなことを思ったりもします。

キャリアを考える上で何らかの参考になれば幸いです。