幼稚な人との付き合い方
幼稚な人が成熟することはない
幼稚な人が増えてきたような気がしている。
というか、元々多いだけなのかもしれない。
日本人の精神年齢が12歳なのかどうかはわからないけれど、少なくとも大人のそれではない人がたくさんいて、その人たちがいることによって仕事というものが楽しくなくなっている、そんなことを思う時がある。
そして残念ながら、幼稚な人が成熟することは、ない。
普通の人であれば対話を通じて他者理解を図り、「落としどころを探る」という手法が通用するのだけれど、このような幼稚な人にそれができる可能性は皆無である。
まともな話し合いができる見込みがない相手。
その人たちとどうやって付き合っていけばいいのか?
今日はそんなことを書いていく。
付き合わないのが大前提
と、書き始めて、いきなりちゃぶ台返しをするようだけれど、幼稚な人とは付き合わないに限る、というのが今日の話の結論となる。
「付き合い方」とぶち上げて、タイトル詐欺みたいな手法になってしまったことをお詫びしたい。
でも、そうなのだ。
付き合わないで済むなら、付き合わないことが最善の策である。
しかし、もし付き合わなければならないなら、最低限のコミュニケーションに留める。
なるべく距離を空ける。
これが今日の話の結論かつ前提条件である。
同じように感じている人を見つける
でも、職場においては、どうしても接触をしなければならない場合がある。
もっと言えば、チーム内であるとか、直属の上司(部下)であるとか、そのような近しい関係者が幼稚な人である可能性がある。
その場合どのようにすればいいのか?
まずは自分と同じように感じている人を見つけることをお勧めしたい。
ある人のことをあなたが幼稚だと思っているとする。
それだけではあなたがその人に対してそのように感じるだけなのかもしれないので(主観に過ぎないかもしれないので)、他の人はどう思うのかを確認してみる。
その数が多ければ、そのある人が幼稚である可能性が高い。
それを確認しておくこと。
精神衛生を保つためにはこれが重要である。
多くの人は演技上手
僕が職場で思うことの1つに、多くの人は表立って感情を出さずとも、心の中では相当に憤っていたりするものである、ということがある。
僕は割と感情を出しがちな人間であるので、嫌な相手、苦手な相手には、「あなたのことが嫌いですよー」という対応を露骨にするのだけれど(そして周囲の人間もそれに気づいている)、多くの人はそうではないようだ。
でも、よくよく聞いてみると、僕なんかでは比べ物にならないくらい強い感情を持っていたりすることがある。
それを確認しておくことがまず重要である。
正面から受けない
そしてそのようなある種の合意形成ができたら、幼稚な人に対して「正面から受けない」ことが対処法となる。
以前に、「軽く無視する」というような趣旨のことを書いたけれど、似たようなイメージである。
普通の人に対しては、正面から受けることが重要だ。
というか、正面から受けなければ、むしろ失礼に当たるくらいである。
でも、このような幼稚な人に対しては、正面から受けたとて、何の利益もないので、相手からの矢印をかわすような位置取りをイメージする。
「受け流す」というか、「相手にしない」というか。
生返事のような、「ああ、そうなんですね、ふーん、へー」みたいな、抑揚のない受け答えに終始する。
そして相手の言っていることを吟味しない。
真に受けない。
これがすごく重要だ。
本当は一発お見舞いしたいくらいだけれど…
もちろん、そうは言ってもこの種の人は、こちらが避けていることに気づきもしないので(だから幼稚なのだけれど)、その種の「軽い無視」は通用せず、どんどんグイグイこちらの領土に入ってこようとする。
そして相応の(かなりの)被害をもたらす。
これが昭和であれば、罵倒するとか胸ぐらをつかむとか一発お見舞いするとか、様々な対処法があったのだろうけれど、令和の時代には流石にそれはマズい。
でもそれくらいのことをしなければ、理解もされない。
ではどうするか?
人事的に抹殺できたらする。できなければ自分が去る。
(いつも同じ結論になってしまうけれど)人事的に抹殺する、これしかない。
陰湿ではあるが、様々なエビデンスを集めて(積み上げて)、上司なり人事部なりに報告する(報告を続ける)。
その後の処分のことは、「そちら側」が判断することである。
そして実際には放置されることが殆どでもある。
幼稚な人は幼稚なまま、周囲に被害者を生み出し続け、組織はどんどん疲弊していく。
でも、僕らにできることはそれくらいしかない。
その我慢が臨界点を超えたら、自分がその組織を去ることを検討することも必要である。
そのような幼稚な人物を放置し続けるような組織なのだから。
正当防衛は成立しないから
残念ながら、現代の企業において「正当防衛」という概念は成立しづらい。
でも、その種の人からノーガードでパンチを受け続けていたら、こちらがノックアウトされてしまう。
本当はカウンターを浴びせたいところだけれど、それすら認められないなら、もう試合を放棄するしかない。
それだって根本的な解決にはならないけれど、自分の身を守る為には仕方がないことなのだ。
それではまた。
いい仕事をしましょう。
あとがき
幼稚な人の方が絶対有利。
そんな理不尽が組織の中ではまかり通っています。
でも、そこに正面からぶつかったとしても得るものはない。
それが僕がマネージャーを長くやってわかったことです。
これはたぶん日本教育の失敗だと僕は思うのですが、それを嘆いていても仕方がありません。
成熟を期待しても無意味です。
できるだけ避けて歩いていきましょう。