マネージャーの不機嫌ほどみっともないものはないぜ?

Unsplashmeredith hunterが撮影した写真

マネージャー不機嫌であると、チームが締まる?

不機嫌な職場における不機嫌なマネージャー。

よく見られる光景である。

あなたの職場にも少なくとも1人(実際にはもっと)は存在するはずである。

そして、この不機嫌なマネージャーは、自分が不機嫌であることで「チームが締まる」と考えている場合があるようだ。

周囲のメンバーが自分に気を遣いながら仕事をすることを「良い」と考えているマネージャーたち。

僕からしたらあり得ない話であるが、比較的多くの人がそう思っているようなので、「それはやめた方がいいのではないか」という話を今日はしていこうと思う。

それでは始めよう。

昭和のお父さん

怖くむっつりとした父親像。

不機嫌なマネージャーの頭にあるのはこのような昭和の家父長的なイメージなのだと思う。

「メシ!」とか「お茶!」とかは言わないまでも、「オレが欲しているものくらい察せよ!」というような感覚をお持ちである、というか。

その人がチームの奥の方に、でんと座っている。

そして周りのメンバーが気を遣いながら働いている。

このような光景がこの令和の時代においても続いている。

でも、これはNGだ。

というのは、そのような状態では成果が上がりにくくなってしまうからだ。

以下、詳しく説明する。

マネージャーの価値観に基づいた判断(忖度込み)

このチームでは、全ての判断がマネージャーの価値観に基づいて行われることになる。

直接口には出さないまでも、「きっとマネージャーはこう言うだろうな」とか「このような発言は気に食わないだろうな」と言ったように、マネージャーへの忖度が行われた状態で物事が進んでいくことになる。

もちろん、そのマネージャーの価値観に基づいた行動が一定の成果を出す可能性は否定できない(それなりにそのマネージャーは成功してきているはずだから)。

ただ、時間軸が伸びるにつれ、その成果というメッキは剝がれてくる。

時代が変化するにつれ、その価値観の尺度にズレが生じてくる。

結果、成果が凡庸なものになってしまうのだ。

「考えないメンバー」はマネージャーが作り出している

もっと言うと、メンバーたちの自由な発想が失われていくことになる。

どうせ何を考えたとしても、マネージャーの意に沿わなければそのアイディアは採用されないのだから、考えるだけ無駄である。

そのような思考習慣がメンバーの中に定着することになる。

この種のマネージャーの口癖は「メンバーは何も考えていない!」とか「メンバーは頭を使わない!」というものが多いのだけれど、自分がそのような体制を作っている元凶であることは思いもよらないようである。

淀んだ空気。

淀んだチーム。

その中でマネージャーだけがピリピリしている。

そんなチームで成果が上がるはずがないのだ。

軍隊型チームは好ましい?

ただ、この種のマネージャーは、旧来型の上司には好かれていたりすることがあるから厄介なのである。

「マネージャーの仕事は部下を徹底的に管理することである」という思想を持った人は会社内にもまだまだ多く残存している。

その種の思考形態を持った人にとっては、部下が上司の言うことを「はいっ!」と聞いているこのような軍隊型チームは好ましく映るようなのである。

このマネージャーはチームを良く統率できている、と。

「マジか?」と僕は思う。

でも、その状態が是正されることはないのが現実なのである。

機嫌はせめて普通に

では、その現実を変える為にはどうしたらいいのか?

それは不機嫌じゃないマネージャーとして、不機嫌なマネージャーのチームよりも高い成果を上げ続けることで達成できる、と僕は思っている(だからこそこのようなブログを書いてもいるわけだ)。

これは何も「マネージャーは常に機嫌良くいなさい」ということを言いたい訳ではない(もちろん機嫌が良いに越したことはないが)。

少なくとも、メンバーの自由意思を削がない程度には機嫌を良くしていなさい(普通でいなさい)ということである。

メンバーが自分の考えに基づいて試行錯誤できるような余白を残しておくこと。

でも、その中である程度の成果を持続的に上げ続けられるようにチームを構築していくこと。

それが令和時代におけるマネジメントである。

自律的かつ安定的なチーム

不機嫌を撒き散らすことでチームに締まりをもたらすのではなく、普通の機嫌の状態でも規律が保たれ、それなりにチームがワークするような体制を作ること。

メンバーの入れ替わりがあっても、多種多様なキャリア(背景)を持った社員がいても、その状態が維持できるような仕組み作りをすること。

それが僕が目指すマネジメントである。

打倒! 不機嫌なマネージャー

権威とか権力とか威圧とか、そういうものによらず、マネージャーの話を高い純度で聞いてもらえるような関係性を構築し、メンバーがそれぞれの発想の基に自由に動き回るような環境を作ること。

それができれば、結果としてマネージャーはヒマとなり、不機嫌になる必要もなくなるのだ。

僕は暇そうに働きながら、不機嫌なマネージャーたちよりも高い成果を上げ続けるつもりだ。

そういう人が増えれば、この停滞した日本の現状を変える一助になるのではないか。

僕はそんなことを夢想している。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

不機嫌なマネージャーが多いのは、それが有効な戦略であったからだと僕は思っています。

自分が不機嫌であることで、周囲が忖度を行い、結果、思い通りの行動が取れる。

そして社会もそれを許容する。

現代ほどビジネス環境の変化も大きくないので、自分の成功の方程式も使えて、成果も出る。

その成果を主張し、不機嫌なままでも許される。

以下、繰り返し。

本文にも書いたように、僕は普通の機嫌で働きながら、不機嫌な人たちよりも高い成果を上げることで、この種の人たちを絶滅させようと思っています。

共感頂き、共闘頂けたら幸いです。