散歩のすゝめ
メンタルをコントロールする方法とは?
最近散歩を始めた。
こう書くと本当におじさんになってしまった気がする。
でも、趣旨は「痩せたい!」とかそういう話ではない。
気取った書き方をするなら、仕事におけるメンタルコントロールがその目的である。
もう少し柔らかく書くなら、気分転換と考える作業に最適であるから、というのが理由になるのかもしれない。
以前から、ランニングはやっていた。
でも、ランニングだと気分転換にはなるけれど、考える作業には向かない(そしてそれなりに疲れるし)。
なので、今は散歩も取り入れながら、自分が安定した精神状態で働く為の方法論を考えているところである。
「部下の些細な言動(行動)にイライラしてしまう」
「アンガーマネジメントが上手くいかない」
そう言った方には(いつもとちょっと毛色は違うけれど)役に立つ話になるかもしれない。
それでは始めていこう。
すぐにイライラしてしまうから
マネジメントという仕事をしていると、自分の感情と向き合う場面に多く遭遇する。
そして、その度に、もう少し度量が広ければいいな(広かったら良かったのに)と思うことになる。
これが僕がいつも言う「結局は人間性」というところにも繋がってくる。
僕は狭量な人間なので、些細なことにイライラするし、どうでもいいことに憤ったりしてしまう。
怒り(許容度)のラインがたぶん人よりも低いのだ。
振り返れば大したことがない、落ち着いて対処できるはずだった物事であっても、リアルタイムではそんなに上手く対処できず、後から落ち込んだりもする。
これをどうにかできないか、というのが僕のマネージャーになってからの問題意識である。
ミニサイズの人間性
ある時は人間性を高める(器を大きくする)方向に進もうとしたこともある。
でも、それは(自明のことではあるが)無理だった。
僕はこのサイズ、ミニサイズの人間性のままである。
では、せめてそのミニサイズの人間性を上手に活用する方法はないか、というのが次の段階(現在地)である。
そしてその為には、メンタルコントロールが重要だと思うのである。
器を大きくすることは不可能でも、その器の中身(水量)をコントロールすることはできる。
零れそうになる前に、何とか踏みとどまること。
その方法がアンガーマネジメントと呼ばれるものだ。
6秒ルール(笑)
ただ、以前にも書いたように、僕にはアンガーマネジメントはあまり向いていなかった。
よく言われるような「6秒ルール」みたいなものを実践してみたこともあるけれど、そんなことできるならハナから苛立ってねえよ、というように思ってしまうことも多くて、あんまり自分には合っていないなというのが正直な感想である。
それよりも(怒ってからどうするかを考えるよりも)、そもそもの心の状態を平穏にしておく方がいいのではないか(自分には合っているのではないか)、と今は思っている。
その為の手法の1つが(以前にも書いたが、全然読まれていない)サウナであり、今回の散歩である。
マインドフルネス(笑)
これはマインドフルネスよりも意識が低いイメージを保てるので、とても良いと僕は思っている。
瞑想的な話は嫌いではないし、実際にやってみたこともあるけれど、どうにも「ガチ感」が出てしまって、僕にはあまり向いていないようである。
それよりも、あまり何も考えずただ歩く、という方が、体も動かすしリフレッシュにもなる、結果として頭もしっかりと回るようになり、精神的にも落ち着いている、というように今は思っている。
需要なさそうだけれど…
では、具体的にどのように僕は散歩をしているのか?(この話興味ある?)
「ポッドキャストを聞きながら、(人が少ない所を)1時間ほど歩く」というのがその答えである。
意識が高い時には語学のポッドキャストを、そうでない時にはラジオ的なものを聞きながら僕は歩いている。
でも、どちらかというと後者の方が大事で、それも内容よりもそこから創発されるイメージが重要なのではないか、と僕は思っている。
これは後付けにはなるけれど、ジョブズもそういえば歩きながらミーティングしていたなあ、というところに繋がってくる。
僕はラジオを聞きながら、でもそのコンテンツ自体にはあまり集中していない。
そこで話される話題を契機に、ぼんやりと自分の中での対話を始め、それを暫く続けていく。
ある程度時間が経つと、またラジオの話に戻ってくる。
それを繰り返す。
そんな感じである。
ボーっとする時間を強制的に作る
僕は現代人はボーっと考える時間が少な過ぎる、と思っている。
でも、だからと言って、日常生活でボーっとすることはなかなかできないのも事実である。
なので、その時間を強制的に作ってしまう。
それがサウナであり、散歩である(時間が取れれば旅行もそうだろう)。
重要なことは、ぼんやりとすること、できれば深い呼吸をすること、である。
近いと大きく見えてしまう
やや「ぽい話」にはなってしまうが、僕たちは「普段の仕事」に対して近距離過ぎる、ように僕は感じている。
接写というか、あまりにも距離が近いと、些細なことを大きなことと捉えてしまいがちであるし、考える射程も短くなってしまう。
それを外す。
「普段の仕事」から焦点をずらす。
それがたぶん「普段の仕事」にも繋がってくるのだ。
それではまた。
いい仕事をしましょう。
あとがき
需要がなさそうな話ではありますが、個人的にはこのようなことがマネジメントという仕事を安定的に続ける為には結構重要であると思っています。
というのも、メンタルコントロールができていない大人が多すぎるから。
マネージャーになってから、それを特に強く思います。
「オレがマネジメントって言っているのはお前の機嫌を取る為の作法じゃねえんだけどな」と思うことがとても多いですし、その多くは自分でどうにかすべき範疇のものだと僕は思っています。
不思議なことに、日本社会では自分のメンタルを垂れ流すことが当たり前とされています。
そして他者がそれを慮るのが当然であるというか。
面倒くせえし、しゃらくさい。
自分の機嫌は自分で取るものです。
歩いたり、走ったりして、ストレスを発散させていきましょう。