デキるけど生意気な部下への接し方
過去の自分にどう接するか?
「優秀ではあるけれど、生意気な部下にどう接したらいいかわからない」
そんな相談を受けた。
今日はそれに答えていこうと思っている。
これは過去の自分にどう接したらいいか、ということでもあるような気がしている。
僕はかつて生意気な部下であった。
そしてそれなりに優秀でもあった(はずだ)。
そんな奴を今の僕だったらどのように扱うか?
今日はそんな観点から書いてみようと思っている。
それでは始めていこう。
尊敬していない上司の話を部下が聴くことはない
まずは部下側の立場になって、考えてみる。
それは自分がかつてどうだったかを思い出す行為でもある。
僕は当時の上司のことを舐めていたし、その上司から何を言われてもまともに話を聴こうとはしていなかった。
となると、上司が舐められている場合、何を言っても無駄、ということになるのだろうか?
そうかもしれない。
問題が起きるまで何も言わなくていい
では、別の観点から考えてみる。
今仮に僕の部下に「デキるけど生意気な部下」がいるとして、その行動が鼻につく場合、僕は何も言わないだろうか?
きっとそうだろう。
というか、何か問題を引き起こすまで何も言わない、というのが僕の答えとなるはずだ。
そのような態度は必ず何らかの問題を引き起こす。
だから、それまでは放っておいていい。
それが今日の話の結論となる。
上司の関与はいらない(かもしれない)
ここでまた、過去の自分に置き換えてみる。
僕が更生したのは(更生したと思っているのは)、やっぱりこれでは仕事が上手くいかないよな、と感じたからである。
それは上記したようなわかりやすい「問題」ではなかったけれど、歳を重ねるにつれ、段々と仕事がやりづらくなり、このままのスタイルではダメなんだろうな、ということに気づいたからであった。
もしかしたら、この辺の時期においては、上司の役割(必要性)が出てくるのかもしれない。
当時の僕に、尊敬できる上司がいて、そのような考えを持ち始めた僕に適切な諫めがあれば、僕はもう少し早く真っ当な人間になれていたのかもしれない。
でも、それがなくても、僕は更生できたし、多少の紆余曲折はありながらも、まあ何とか仕事は出来ている訳で、上司の関与が必ずしも必要だとまでは言えないと思う。
だから、マネージャーの立場で考えるなら、「あまり相手しない」というのが基本スタンスで良いと思っている。
誠実に働くしかない(という当たり前の結論)
もちろん、上述したように何らかの問題が起きれば、そのことに関連させて話をすべきだと思うけれど、その際にも自分がその部下から舐められている状態であればあまり意味を為さないだろうし、となると普段から舐められないように仕事をするしかないんじゃないの、という面白くもなんともない結論が湧いてくる。
そうなのだ。
結局のところ、舐められないような仕事をするというのがマネージャーにとっては大事になってくるのである。
そして、そのように誠実に仕事をしていたとしても舐めてくる部下がいるとするなら、そんな奴は放っておけばいい、というのが僕の答えである。
部下に言葉を届かせる為に、きちんとした仕事を普段からしておく
僕は9年以上マネジメントという仕事をしていて、その中でたくさんの部下と接してきた。
また営業経験も長いので、二言三言話せば、部下の大体の力量はわかると自負もしている。
そんな僕が思うのは、本当にデキる奴は上司の関与など必要としない、ということである。
また、これは言い換えるなら、本当にデキる奴は殆どいないので、上司の関与が何らかの形で必要となる、ということにもなる。
だから、僕に相談してきたマネージャーの問いに答えるなら、「適切なタイミングで適切な言葉をかけられるよう、そしてその言葉が部下に届くよう、普段からきちんとした仕事をしておくべきだ」ということになる。
部下に舐められるのは実力がないから
「部下に舐められない方法」みたいな話はどこか別のブログに書いたと思うのでそちらを参照して頂きたいのだけれど、僕は何だかんだ言って実力を付けるしかない、と思っている。
「部下に舐められるのは実力がないからである」
厳しい言い方ではあるし、その言葉はブーメランとして自分にも返ってくるのだけれど、僕はそのように考えてマネジメントという仕事をしている。
幸いなことに、僕を舐めてくる部下はいない。
かつて、駆け出しの頃にはたくさんあったけれど、9年の経験を経た今の僕を舐めてくる部下はいない。
結局は自分を磨くしかない
それは(自分で言うのもなんであるが)マネージャーとして成長したからだと思っている。
今の僕は生意気な部下ですら可愛いと思えるし、イキっているその部下のことを実力でねじ伏せられるだけの腕力を自分が持っていることもわかっている。
単純に言えば、自信が持てるようになったわけだ。
そのような態度が余裕を生み、結果として舐められないことに繋がるのだと思う。
そして、言葉を掛けるべき適切なタイミングで、その心の奥のヒダに触れるような話ができるかどうかが、その部下をもっと高いレベルに導く為には重要となるのである。
その為の自己研鑽を続けること。
それが何よりも大事なことである。
それではまた。
いい仕事をしましょう。
あとがき
「戦闘力」ということを考えることがあります。
以前にも書いたかもしれませんが、僕はドラゴンボールに出てくるスカウターのようなものが欲しくて、それがあれば実力が可視化されて、こんなに面倒なことで悩まなくていいのになあと思っています。
ですが、現実にはスカウターは存在しません。
でも、だからと言って、実力(戦闘力)というのは厳然と存在します。
それを高めるのが何だかんだ言って重要です。
つまらない結論ですが、まともな仕事をしていきましょう。