人によって態度を変えない

気が付けばヒラメ上司に
今日のテーマは当たり前過ぎて既に書いたことがあるような気がしていたけれど、直接的には書いていなかったようなので、そのことについて具体的に書いていこうと考えている。
人への接し方。
それはマネジメントに限らず、仕事をしていく上でとても大事なことである。
よく言われる話として、上には良い顔して、下には厳しいタイプ(俗に言うヒラメ上司)がいる。
ドラマ等でも描きやすい、いわゆる中間管理職というヤツである。
このようなタイプが尊敬されづらいことは想像に難くないと思うけれど、では自分がそうではないように行動できているかと問われると、意外と怪しいのではないかと僕は考えている。
というのも、普通に中間管理職として働いていると、否が応でもこのような仕事振りになってしまうからである。
今日はそうならない為の方法論を含めて書いていこうと考えている。
それでは始めていこう。
下の立場にあるとされている人への接し方
「部下から尊敬を得られない」
そんな相談を受けることが時々ある。
その時に僕がよくアドバイスをするのは、職場やチームで下の立場にある(とされている)人に対しての対応の仕方を見直してみたらいいのではないか、ということである。
例えば、新人やパート社員、派遣社員、そのような人たちである(これは正社員が偉いということ言いたい訳ではない。一般的に立場が弱いと思われる人たちの例示である)。
そういう人たちに対して、どのような対応をしているかというのは意外と見られているものである。
下の立場の人にこそ丁寧に
ヒラメ上司が嫌われるのは、立場が下の人に対して厳しいからであると僕は考えている。
というか、上の人に対して阿るというのは、管理職として仕事をしていく上である意味仕方のないことであるのに対し、下の人への対応はその人次第で変えられることであると思うからである。
加えて言うなら、上司のポイントを稼ぐために部下に対してキツく当たるというのは、もしあなたが部下から尊敬を得たいと思うのなら絶対にやめたほうがいい。
下の立場にいる人ほど、丁寧に接することを心掛けること。
それはある意味では尊敬ポイントを稼ぐ為と言えなくもない行動であるけれど、ちょっと見方を変えれば、そのような人たちがチームを支えており、その行動に対して感謝をするだけの話とも言える。
そういう目に見えづらい行動を自ら見つけに行けば、その人たちに横柄に接しようなんてことは思いも寄らなくなるはずなのだ。
それをせずに、椅子にふんぞり返って座っているのであれば、それは尊敬など得られるはずがない。
まずはそこから始めてみると良いと思う。
時には自分の考えを表明する
その上で、上司に対しての接し方について考えていく。
これは僕自身あまり上手にできている訳ではないので、あくまでも参考程度に聞いて頂けるとありがたい。
僕が大事にしているのは、自分の考えを適度に表明することである。
中間管理職という立場上、上司に対して自分の考えを表明するのは難しいというのは重々理解している。
でも、だからと言って、何も自分の考え方を出さないというのもそれはそれで問題である。
明らかに間違っていると思われるものに対しては、それは違うのではないかと表明できること。
それも大事な要素なのではないかと僕は考えている。
言うべきことは言わないと
もちろん、表現の仕方や伝え方には細心の注意を払うべきだ。
そこに礼節が欠かせないことは言うまでもない。
でも、言うべきことは言わなければならないとも思うのだ。
それも普段からそれを部下に求めている種類の内容であれば、何としてでもそれは言うべきである。
自信のなさや勇気のなさの表れ
言行一致。
それこそがマネジメントに信頼感を与えるのである。
僕は自分自身表裏がない人間だと自負しているので(それはそれで管理職としては問題だと思うが…)、実を言えば今日のようなテーマで悩んだことがない。
人によって態度を変えるというのは、それも立場によって態度を変えるというのは、僕からすればよくわからない概念であって、それがマネジメントにおいて不利に働くことは明らかであるのに、なぜそれをやってしまうのかとすら思ってしまう。
でも、自分に自信がなかったり、勇気がなかったりすると、そのような態度を取ってしまうことは想像できる。
そうなのだ。
たぶん人によって態度を変えてしまうというのは、その人の自信のなさや勇気のなさの表れなのだと僕は思う。
そういう意味では、本質的には実力を付け、それを自信に変えることが大事である、と言えなくもない。
下の人に強く当たってしまうのも、言ってみれば実力のなさがそこにあるからである。
実力を
もちろん、実力というのは一朝一夕で付けられるものではない。
日々の地味な鍛錬が求められることではある。
そう考えると、今日のテーマはまた違った意味を帯びるようにも思える。
「うまくやる」ことは大事ではあるが、それだけではマネジメントは成り立たない。
何だか当たり前の結論になってしまった。
それではまた。
いい仕事をしましょう。
あとがき
自分への自信。
結局のところ、それが大事なのかなと最近は思っています。
これは「尊大になれ」ということを意味しません。
そうではなく、等身大の自分をきちんと自覚し、その輪郭を掴んだ上で、自己効力感を覚えることであると僕は考えています。
ちっぽけな自分。
客観的な評価。
でも、そうであっても、自分にできることはあるし、それはそれなりに有用であると感じられること。
それこそが大事です。
適切な尊厳を持ちながら仕事をしていきましょう。