忙しさへの対処法

UnsplashRobert Byeが撮影した写真

管理職は忙しいが…

管理職は忙しい。

それが定説である。

でも、僕はずっと「管理職は暇そうでいい」ということを提唱し続け、自分でも実践し続けている。

そんな僕がどのように忙しさに対処しているかについて今日は書いていこうと考えている。

それでは始めていこう。

外部からの要請によって仕事が始まる

管理職の忙しさとは何か?

それは僕が考えるに、「仕事の起点が外部にある」ということである。

自分から仕事が始まるのではなく、上司や部下など外部からの要請によって仕事が始まっていくこと。

これがアンコントーラブルであるから、忙しさを感じるのではないだろうか?

そして、もしそうだと仮定するなら、これをコントロール可能なものにすることで、忙しさは緩和できるはずである。

先手を打つ

では、どのようにしたらコントロール可能になるか?

これは同語反復的な言い方にはなってしまうけれど、「先手を取る」ということが大事だと僕は考えている。

どのような要請があるかを事前に予測して、それが後手に回らないよう、先に対処をしておくこと。

このイメージが仕事をコントロール可能にするためには重要であるように思うのだ。

言うは易く行うは難し

これは言うは易く行うは難しではある。

でも、不可能でもない。

少なくとも、僕はこのように仕事をすることで暇そうに仕事を続けることができている。

そして、他者というのはそれに気付かないということも体感としてわかっているつもりだ。

どういうことか?

意識すらしていないものを形にする

特に上司方面の仕事の制御の仕方において重要だと思うのは、「こういうことをやりたいんだろうな」ということを予測し、それを先んじてやってしまうことである。

これは本人すら言語化(もしくは意識化)できていない物事である場合も多い。

でも、何となくのイメージは持っている状態。

それを形にしてしまうこと。

そうやって僕は後手に回る可能性を低くしている。

不足に対して先回りをする

上司からの依頼の大半は、「何かが不足しているから、補うべく何かをやれ」という種類のものであると僕は理解している(緊急対応は除く)。

これに対する打ち手として最善なものは、「不足させない」ということであるが、それを実現するのは至難の業であるのも事実で、次善の策として「不足に対して先回りをする」というのが僕がよくやっている手段である。

そして、優秀な上司ほど、この不足を感じるスピードが早いので、そこに追い付かれる前に柵を打っておくことが重要となる。

成果を出し、信頼を得る

では、それは具体的にどのようにやったらいいのか?

まずは、成果を出すということが大前提である。

求められているものをまずきちんとやっておくこと。

これによりマネージャーへの一定の信頼を確保することができる。

というか、これがなければ嵩になって掛かってくる可能性があるので、成果を出し、信頼を得ておくというのは、仕事が追い込まれないようにする為には必要不可欠であると僕は思っている。

もちろん、成果を出すというのも簡単なことではない。

でも、それは言ってみればマネージャー業の本分のようなものなので、それをやり遂げることは、忙しさとは関係なく、どうしたって必要なことである(詳しくは他のブログをご参照頂きたい)。

そして、成果を上げ、信頼をある程度得られていることが実感できたら、上司が不足していると感じる可能性がある部分を潰していく。

仕事への仕掛け

これはまずは上司云々ではなく、自分自身の戦略上欠けているものがあればそれに対処していくことが重要であると僕は考えている。

というか、大抵のことはこれが出来ていれば十分で、それ以上上司が何かを言ってくるのは稀ですらあると僕は思うのだ。

というのも、成果が出ていて、かつ現存している課題に対してマネージャーが対処しているのであれば、上司としては十分というか、それ以上言うことはあまりないからである。

なので、このような「仕事の仕掛け」が忙しさに対処する為には重要なのである。

部下にも先手を取る

後は部下側への対処であるが、上司に比べれば部下側の対処はそこまで難しくない。

日頃のコミュニケーションを適切にとっておき、生じるであろう課題に対して対処する(もしくは敢えて対処しない)、それだけである。

ただ、多くのマネージャーはこれすらも出来ていないというのが実態であるような気もしている。

それは仕事の順番を間違えているからである。

優先順位を間違えてはいけない

「自分の仕事が忙しいから、部下とコミュニケーションが取れない」というマネージャーは死ぬほどいる。

でも、それは間違いだ。

「部下とコミュニケーションを取っていないから、自分の仕事が忙しくなる」のである。

その優先順位を間違えてはいけない。

後手に回ってから仕事を始めるのでは、どうやったって忙しくなってしまうのだ。

だから、どこかのタイミングで(エイヤっと)その循環を変えなければならない。

部下が単独で、もしくはマネージャーの助力で仕事が完結できるような状態を早期に作り上げてしまうこと。

その為には1on1が欠かせないし、そこに体力をかけない限り、仕事は忙しいままである。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

仕事を忙しくさせない為には、できるだけ先手を打っておくことが重要です。

でも、その先手というのがどういうものなのかわからない人も多いようです。

そういう人は戦略構築の所に問題があるような気もします。

どういう状態が望ましい状態なのか、それと比して現状はどうなのか、足りないものは何なのか、それに対する打ち手はどういうものが考えられるのか、そのような思考を経ていけば、先手を打つことはそこまで難しいことではありません。

マネジメントは考えるのが仕事です。

先手を打っていきましょう。