管理職になりたい訳がない

ライターの思う壺
「若手が管理職になりたがらない」という記事を読むと、そりゃそうだよなと思う。
というか、それが(タイトル付けも含めて)ライターの狙いであり、そういう意味では思う壺であるとも言える。
管理職になんてなりたい訳がないのだ。
ただ、それ以外にルートがないから管理職になるだけなのである。
そして、僕もその中の1人である。
管理職になんてなりたくなかったし、10年以上その仕事を経験した上でも管理職になんてなるものじゃないよね、と思い続けている。
そんな僕が少しでも管理職が魅力的な仕事になる為にはどうしたらよいのかということを考えてみようというのが今回の試みである。
それでは始めていこう。
仕事と対価が合っていない
僕が管理職を10年以上やって痛感するのは、仕事内容と対価が合っていないということである。
そして、もしかしたらここを改善すれば管理職の成り手というのは(今よりは)増えるのではないかとも思っている。
というか、現在の日本の雇用環境や経済環境を鑑みると、管理職という仕事内容がすぐに変わるとは思えないので、せめて処遇面だけでも改善したらいいのではないかと僕は考えている。
一方、管理職という仕事は具体的な成果を生まない仕事でもある。
また、その成果を測定するのが困難な仕事でもある。
そうなると、管理職に多くの対価を払うことに経営サイドが疑問を抱くのは最もであると言える。
ただ、ここに問題点があると思うのだ。
双方が成果に自覚的であるべき
それは従来の管理職に対してもそうだし、会社側に対してもそう思う。
管理職は成果を上げる仕事なのである。
そこに双方とももう少し自覚的であるべきなのではないか?
それが僕の今回の話の結論めいたものとなる。
以下、もう少し詳しく書いていく。
成果を上げる以外の仕事が多過ぎる
管理職という仕事をずっとやってきて、成果を上げる為の仕事よりも、人間関係の調整や不満の解消といった直接的に成果に関係ない仕事の方が圧倒的に多いと感じている。
もちろん、管理職という仕事にはそのような仕事が含まれていることは否定しない。
でも、比重が多過ぎるのだ。
そして、それこそが多くの人達が管理職になりたくない大きな要因であると考えている。
親や先生といったイメージ
しかしながら、先述したようにこの状況は大きく変わりそうにない。
日本社会はどうしたって「父と子」「先生と生徒」といったイメージから脱却できそうにないからである。
管理職には暗黙的にそのような職務内容が期待されてしまう。
それはおかしいと思いつつも、たぶんそれが変わるということは(少なくともすぐには)起こらないだろう。
となると、このような構造を引き摺りながら仕事をしていくしかないのである。
だとしたら、せめてその対価を上げるしかないのでは?
それが僕が考えていることである。
管理職の成果とは?
でも、一方で管理職の対価を上げることに企業側は難色を示す可能性が高いとも思っている。
それは先述したように具体的な成果物がなく、成果の向上度合いを示す指標などもないからである。
要は、その人が管理職であることによって生産性がどの程度向上したのかがわからない、というところに管理職の処遇を上げることの難しさが詰まっていると言える。
そして、その本質的な部分は今後も変わらないと僕は考えている。
何か具体的な指標を出すことは難しいだろう。
でも、わかり易い指標が仮にそこになくとも、その人が管理職であることで成果が向上しているということは、マネジメントをきちんと経験した人であればわかるはずだとも僕は考えている。
そういう意味においても、管理職もきちんと成果を追い求めるべきだし、企業もそれをきちんと評価すべきなのではないかというところに僕の結論は向かって行くのである。
人事の仕事を切り離す
ここに付け加えるなら、管理職から人事の仕事を減らすということがあってもよいかもしれないと僕は思っている。
それが先述した人間関係の調整とか、不満の解消といったものに繋がる。
その為に管理職の人事権を強くする(解雇権や減給権を付与する)という方向があってもよいと思うし、別の人がその仕事を担うという方向があってもいいと考えている。
いずれにせよ、管理職が成果を出す為の仕事にもっと体力が掛けられるような環境を構築すべきであり、その成果如何によって処遇も大きく変えるべきなのである。
それが混然としてしまっているから、仕事内容と処遇が合わなくなってしまうのだ。
マネジメント自体は面白いのだから
そういう意味においては、もし本当に管理職を増やしたいとするなら、管理職に成果を出させる為の人事権の整理が必要になるということである。
管理職が面倒なのは、これが機能していないからだ。
それはもう間違いない。
管理職から人事的な仕事を(一部)切り離し、それを人事が担うこと。
一方、管理職は管理職でその成果に基づいて処遇が変動すること。
企業は企業でその成果をきちんと見極めること。
そうすれば、管理職になりたい人も増えるはずだ。
マネジメントという仕事自体は決してつまらないものではないから。
僕はそう考えている。
それではまた。
いい仕事をしましょう。
あとがき
マネジメントの仕事は面白い。
でも、管理職の仕事はつまらない。
このアンビバレントな言葉に管理職になりたくない要素が詰まっているような気がしています。
本文にも書きましたが、マネジメントに関する本質的な仕事よりも人事周りの仕事が多く、それが精神的な負担に繋がり(コスパも悪く)、誰も管理職になりたくないのではないかと考えています。
それなら現在の処遇を上げるか、それが難しいなら仕事内容(特に人事的な)を減らすしかないのでは?
少なくとも、現在の仕事内容と処遇が合っているとは全く思えません。
管理職が絶滅する前に手を打って頂けたら幸いです。
