インフレ時代のマネジメント

UnsplashMarkus Winklerが撮影した写真

コストとパフォーマンス

物価上昇が続いている。

どうやら日本経済はデフレを脱し、インフレ時代に本格的に突入したようだ(といっても、本当に持続可能なものなのかは未だ判然としないが…)。

インフレとデフレの大きな違いは、「価格(値付け)」の意味合いが変わる、という点にあると僕は考えている。

以前のようなデフレ環境で値上げをすると他社に顧客が大きく流れてしまうので、どの企業も似たようなサービスを行い、それに見合う値段をつけていた。

でも、インフレ環境では値上げをしても、必ずしも他社に顧客が流れるとは限らない。

どの企業も同じように値上げをしているし、それが値上げに見合った価値があるものであるならば、顧客は以前と同じようにその商品を買い続けるだろう。

大事なのはその中身についてである。

これを簡単に述べるなら、コストを下げることで利益を上げようとするのがデフレ時代の特徴であり、パフォーマンスを上げることで利益を上げようとするのがインフレ時代の特徴であると言える。

そしてそれはマネジメントにおいても同様である。

それでは始めていこう。

敢えて成果主義と言わなければ成果にフォーカスが向かなかった

マネージャーになってからずっと、「成果!成果!」と言い続けている。

そこには「成果を出すことが重要である」という考え方がある。

そして、デフレ時代においては、それを評価するものとしての「成果主義」が重要であると思い続けてきた。

でも、最近はちょっと違うような気がしてきている。

というか、敢えて成果主義なんてことを言わなくても、自然に成果によってその差が付くような経済環境になってきている、そんな風に思うのだ。

やってもやらなくても同じ

以前のようなデフレ時代においては、成果主義という言葉を持ち出さなければ、成果にあまり意識が向かなかったように思う。

そこには「やってもやらなくても同じ」という諦念が潜んでいた。

そして、それはある意味正しかったとも思う。

仕事により成果を上げようが上げまいが、企業自体が価格を上げることができない(価格転嫁できない)のだから、そこから得られる利益を従業員に分けることなどできるはずがない。

となると、「今までと同じ」という前例踏襲ばかりをするようになる。

それはマネージャーも同様で、今までと同じやり方を、波風を立てないように続けることが最優先事項となる。

世界はその間も成果を上げるべく、新しいことをやり続けているのに。

一方、日本は「以前のまま」を頑なに守り続けている。

そりゃ差が付く一方ですよね。

成果の中身はどっち?

ただ、そのような状況が徐々に変わり始めているのが現在である。

企業は成果(と成果の将来見込み)によりその価値を測られるようになってきた。

「そんなの昔から変わらないじゃないか!」という厳しいご意見が飛んできそうだけれど、それは正しいようで正しくないのではないかとも感じている。

確かにそういった側面がなかったとは言わない。

でも、その比重はそこまで高くなかったように思う。

そして、成果というものの中身が、コスト削減により生まれたものなのか、パフォーマンス向上により生まれたものなのか、という所には大きな違いがあるように思う。

マネジメントの方向性

そういう意味においては、先ほどの書きぶりは誤解を招く表現であるとも言える。

訂正しよう。

企業はパフォーマンス(とパフォーマンスの将来見込み)によりその価値を測られるようになってきた。

そうなのだ。

大事なことは、如何にパフォーマンスを上げるかである。

そして、それはマネージャーの手腕にかかっている。

「コストを下げる」ことをマネジメントの最優先事項に置く仕事のやり方と、「パフォーマンスを上げる」ことを最優先事項に置く仕事のやり方は似て非なるものだ。

コスト削減型マネージャーはパフォーマンスの上げ方を知らない

今までは「コスト削減型マネージャー」が評価される地合いだったと僕は思う。

それがインフレ時代においては大きく変わってきた。

「パフォーマンス最大型マネージャー」が重宝されるようになっていくのだ。

でも、現在のマネージャー達は、デフレ時代が長かったこともあり、パフォーマンスをどのように最大化したらよいのかわかっていないように見える。

「パフォーマンス最大化? なにそれおいしいの?」状態である。

それはコストを削減することとは大きく異なる。

「成果、成果!」と言い続けてきた僕は、それを簡単に実現できる。

というか、本来のマネジメントとはそういうものであるはずなのだ。

マイクロマネージャーが消えることを願ってやまない

チームのメンバー達の成長を促し、成果を最大化すること。

それは管理を強めることでチームを導こうとする流れとは大きく異なる。

多くのマイクロマネジメント型マネージャー達がこれから淘汰されていくことを想像するだけで、僕は楽しくてたまらない。

従来のやり方では無理だから。

かと言って、すぐに身に付けることも不可能だから。

会社が成長を望むように、部下も成長を望んでいる。

それに応えられるマネージャーであり続けたいと僕は思っている。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

パフォーマンスの最大化よりもコスト削減。

リターンの追求よりも、リスク回避。

それが多くのマネージャー達の行動様式です。

でも、それがこれからは通用しなくなる。

僕はそれが嬉しくてたまりません。

パフォーマンスを最大化できるマネジメントを行っていきましょう。

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