組織は変わらない。なら、どうする?

改革? 変革?
マネージャーを8年もやって、その間に色々なことがあった。
その度に思うのは「組織というのは、つくづく変わらないものだな…」ということである。
中の人が入れ替わっても、組織はその状態を維持し続ける。
「改革だ!」「変革だ!」と叫んだところで、中身は一緒。
最初の頃は僕だってそれに浮かれていた部分があったと思う。
「もしかしたらこの組織は良い方向に変わるのかもしれない」
そんな期待をしていた部分があったように思う。
でも、それは夢想に終わった。
というか、そもそも本当に変えようなんて思っていた人はごく少数に過ぎなかったのだろう。
組織は変わらない。
それは同語反復みたいなものだ。
では、その中で働く我々はどうしたらいいのか?
今日はそんなことを書いていく。
慣性の法則
若いマネージャーと働く機会が増えて、時々組織の矛盾について相談を受けることがある。
曰く「なぜこの組織はこんな体たらくなのか」と。
彼(彼女)らの気持ちは痛いほどよくわかる。
仕事に前向きに取り組むたびに様々な壁が立ちはだかり、悉くやりたいことが潰されていくから。
でも、だからといって、無責任に「オレたちの力で変えていこうよ!」なんてことは言えない。
その気持ちがなくなったとは言わない。
けれど、実質「無理だな…」と諦めている。
組織は慣性の法則通り、転がり続ける。
ならば、その中でどのように立ち回るべきなのか?
Fuck off! 訳知り顔のおじさんたち
理想を失ったら終わり。
それはその通りだ。
訳知り顔で、「私は酸いも甘いも知っていますよ」と社内を歩き回っているおじさん達のようになりたいとは僕も思わない。
それなりの理想は抱えていたい。
でも、理想だけでは飯は食えないのも事実だ。
そしてそれが必ずしも「高い」理想でなくても。
チームは組織の影響を受ける(当たり前だけれど)
今よりもちょっとだけ改善を。
僕はそんな風に思いながら仕事に取り組んできた。
昔だって、組織を変えられるなんてもちろん思っていなくて、僕の身の回り、せめて自分のチームくらいは変えられたらいいな、と思って仕事をしていた。
でも、何年もマネジメントをやって思うのは、それにもやっぱり限界があるよな、ということである。
当然ながら、自分のチームというのは組織の影響を受ける。
モロに、とまでは言わなくても、それなりに、はその煽りを食らう。
その中で、メンバー達のモチベーションを維持するのは、それなりに体力と気力がいる。
それに疲れてきてしまった。
そんなところなのかもしれない。
個人で生き残れるくらいの戦闘力を
僕は最近個人にフォーカスしている。
今までもその傾向はあったけれど、よりそれを強めているのだ。
組織がダメでも、個人として生き残れる人を育てる。
それが僕の最近のモチベーションだ。
そしてこの個人というのは、別に我が社でどうこうなるということを言っている訳ではない。
ビジネスマン(ウーマン)として、外に出ても戦えるくらいの戦闘力を身に付ける(身に付けさせる)ことを意識している。
それがもしかしたら回りまわってウチの会社の為になるかもしれないから。
そんなイメージで僕は働いている。
戦闘力を身に付けたら、ウチにいる意味はなくなる
でも、一方で、外に出ても戦えるくらいの戦闘力を実際に身に付けると、なぜウチの会社にいるのか、在籍し続ける必要があるのかと矛盾を覚えるようになる。
まあ当然の流れではある。
ただ、そういう人たちがチームを去っていくと、それなりに僕もメンタルにダメージを負う。
頭ではわかっているつもり。
それは彼(彼女)らにとって良いこと。
そして、それを自分としても望んでいた部分もある。
それでも。
魅力的ではない会社
マネージャーとして為すべきこと。
僕はある程度の経験を経て、今それがよくわからなくなっている。
転職することが当たり前の時代に、自分の組織に僕自身魅力を感じていない状態で、そこに無理やり居てもらうのはやっぱり違う。
でも、だからといって、僕が所属する組織が魅力的な会社に変貌するかと言えばそんなことはない。
さて、どうするか?
同じ会社でなくても
でも、やっぱり考えは変わらないと思うのだ。
僕はウチの会社のマネージャーではあるけれど、そしてその職責は十分に果たすつもりだけれど、それよりもまともな社会人を育てることに力点を置いて仕事をしていこうと思っている。
その人たちと、会社が変わったからといって、縁が切れる訳ではない。
僕はそのような小さなコミュニティを作って、自分のプライドをコントロールして、これからも仕事をしていこうと思っている。
諦めたらそこで試合開始ですよ
若いマネージャーには酷な話かもしれない。
「諦めなさい」と言っているのと変わらないから。
でも、諦めたところからマネージャー業というのは始まる、というのも一理あるような気もしているのだ。
そんなに理想的な環境はないから。
それがデフォルトだから。
完全に理想を投げ捨てる訳ではなく、でもだからと言ってお花畑の住人になる訳でもなく、それなりの情熱を燃やしながら仕事をしていくことはとても難しい。
でも、そのバランスの中にこそ、(ミドル)マネージャーの仕事の面白さはあるような気がしている。
そう自分に言い聞かせている。
それではまた。
いい仕事をしましょう。
あとがき
絶望の中で笑う人が好きです。
何というか、人間の強さみたいなものを感じるからです。
絶望の中で絶望的な顔をするのは簡単。
でも、それでも笑ってみせるところに、僕は人間の美しさを感じます。
たとえそれが皮肉な笑いであっても。
理不尽なこと。
どうしようもないこと。
何とかユーモアに変えて、生き残っていきましょう。