飲み会誘うのムズくない?

UnsplashYutacarが撮影した写真

誘われ待ち

突然ですが、部下を飲み会に誘うのに困難を感じていませんか?

今日はそんな問いかけから文章を始めてみる。

何かにつけてハラスメントだと言われる世の中において、部下を飲み会に誘うことも(人によっては)ハラスメントだと捉えられてしまうことがあるらしいので、マネージャー諸氏は躊躇したり、遠慮したりしているようだ。

御多分に漏れず、僕もその1人である。

ハラスメント研修なんてものを受講した後では、そんな気すら起きない、リスクとリターンのバランスが悪すぎる、そんな風に感じるくらいである。

結論から言うと、僕は部下を飲み会に誘うことは殆どない。

誘われ待ち、である。

今日はそんなことを書いていこう。

飲み会は誘わないのがデフォルト

部下の性別や年齢によっても、飲み会に誘うことの難易度(リスク)は大きく変わると思う。

また、マネージャー自身のキャラクターも大いに関係している。

誘われても嫌じゃないマネージャーそうじゃないマネージャーがいる。

これはハラスメントの議論では必ず生じる論点だとも思う。

同じことをやっていたとしても、受け手の印象は相手によって大きく異なる。

だから、気をつけ過ぎても、し過ぎることはない。

飲み会は誘わないに尽きる。

これが基本動作である。

マネージャーだって飲みたい夜はある

さはさりながら、飲みニュケーションが時に必要な場合がある。

また、マネージャーも人間なので、飲みに行きたい時だってある。

そんな時はどうするのか?

誘われるようにする、これ一択である。

オフィシャル飲み会はいらない

コロナウイルスによって、無駄な飲み会が減ったことは大変喜ばしいことである。

僕は飲み会は嫌いではないけれど、会社には無駄な飲み会がたくさんあるとは思っていて、それが殆どなくなったことは小躍りしたくなるくらい嬉しい事態である。

飲み会はなくてもいい。

でもね、というのが今日の話である。

飲みニュケーションは時代遅れ。その気持ちもよくわかる。

もちろん酒の力を借りず、言いたいことを言え、伝えたいことを伝えられるに越したことはない。

飲みニュケーションは悪しき文化だ、その気持ちもわかる。

でもさ、というのが(繰り返しになるが)今日の話である。

時には飲みに行くことで、話が伝わることもある。

そして部下の状況によっては、それが必要な時がある。

そういう時に誘うことができるだろうか?

「若手が飲みに行かなくなった」訳ではない

僕は自分と同じくらいか、年上のマネージャーから、「若手が飲みに行かなくなった」みたいな話をよく聞く。

ネット情報と同じような話を、彼(彼女)らは体感しているようである。

僕の感覚はちょっと違う。

「行きたくない人とは行かなくなっただけで、飲み会自体に行きたくない訳ではない」

そう思うのだ。

実際問題、僕は若手と飲みに行くことが多い。

というか、以前と比べて減った印象はない(コロナの影響は除く)。

そこで大事なのは、その人(マネージャー)と飲みたいかどうか、であるような気がしている。

今日の文脈で言うなら、誘いたいと思われるかどうか、が重要なのである。

武勇伝・武勇伝♪

自分の場合もそうだったけれど、上司の武勇伝ほどつまらないものはない。

下らない自慢話や、お説教、空気を読まないド下ネタ、なんてものは論外である。

そういう「昭和的」な飲み会はNGだ。

いや、もう少し正確に言うなら、それを言っても受け入れてもらえるような関係性を構築してないなら、飲み会には行かない方がいい、ということになるのかもしれない。

上司だから聞いてもらえる訳ではない。

面白いかどうかが重要なのだ。

話すな。聞け。

もう少し汎用的な話をするなら(場を面白くすることは難易度が高めではある)、飲み会では「聞く」ことを意識することがとても大事だと思う。

おじさんになるにつれて、どうしたって話したくなってしまうのだけれど、話す場合は「返しだけをする」ようなイメージを持っておくと、バランスが良くなると思う。

もちろん気心が知れてくれば、そんな面倒くさいことを考えなくても良くなるのだけれど、特に初回(初めて誘われた時)はそんな感じで振舞うと良いと思う。

誘われたら全部行こう

書いていてしょうもない気持ちにはなるのだけれど、ついでに実践的な話をしておくと、特に初期段階においては、「誘われたら全部行く」くらいの感じが大事だと僕は思っている。

ましてやアポなしというか、仕事終わりの流れで行くみたいな時には、部下だって気を遣って言ってくれているので、それにはきちんと乗っかることが大事である。

すると、「気軽に誘ってもいいのだ」ということが分かってもらえる。

誘われないなら部下との関係性がイマイチかもしれない

こんなことは昭和の空気を浴びた人達には当たり前過ぎる話だとは思うのだけれど、若手達は上司と飲むということ自体に慣れていないので(コロナ以後は特に顕著だ)、そのハードルを下げてあげることも大事なのだと思う。

下らないことばかり書いているけれど、マネージャーが誘われるかどうかというのは、部下との関係性が構築できているかの1つのバロメーターになるという真面目な話を書いて終わろうと思う。

誘わなくても誘われる関係性を。

それではまた。

いい仕事をしましょう。


あとがき

社会的な関係上(部下の務めとして)、上司を飲み会に適度に誘わなければならない。

これは以前であれば、不文律として存在していた作法だったと思います。

今回の話はそれとは異なります。

テンプレ的な「若手が飲みに行かなくなった」という議論は、僕にはイマイチぴんと来なくて、「それはお前がつまらないからなんだろうなあ…」と意地悪なことを思ってしまうくらいです。

コロナ以後、「会いたい人に会いたい」ということの価値は格段に高まったような気がしています。

会いたい人、話をしたい人になれるよう、日々精進していきましょう。