お金は貯めておきましょう
Noと言えるカードを持っておく
マネジメントに限ったことではないけれど、経済的な自由があるかどうかというのは、仕事の質を左右する。
当然ながら、経済的な自由があれば、仕事の質は上がる。
というのは、最終的には「辞めればいいか」という覚悟(開き直り?)ができるからである。
サラリーマンという「組織の犬」にならざるを得ない立場の人にとって、これはとても大切なことである。
組織は時にとんでもないことを命令してきたりする。
それに対してNoと言えるかどうか。
実際に言うかどうかは別として、Noと言えるようなカードを持っておくことができるかどうか。
今日はそんな話をしていこう。
勤務先が明日もあるかはわからない
現代は激動の時代である。
そんなことは人に言われなくてもわかっているはずだ。
いま勤めている会社が、今後も無事に給料を払い続けてくれる保証はない。
それも10年スパンではなく、もっと短いスパンでの話である。
昨日まで良好であった会社でさえ、明日はどうなるかわからない。
それが現代である。
だから、「他社でも役に立つ汎用的なスキルを身に付けておきなさい」であるとか「副業をしておきなさい」であるとか、色々なことが言われているのだ。
もちろん、上記のようなスキルの習得や収入の分散化というのはとても大事なことである。
そちらの方向に対しても意識を向けておくべきである。
ただ、それだけでは十分とは言えない。
やっぱり「持つべきものは金」である。
明日は我が身
新聞を見れば、早期退職勧告やリストラの話がよく出ている。
それを見るたびに、明日は我が身である、と僕は思う。
もちろん、僕は営業のスキルにおいてはその辺の人よりはだいぶマシであると思うし、仮に明日職がなくなったとしても、食べていくくらいの仕事にはありつけるとは思っている。
ただ、その仕事が自分のやりたいことであるかどうか、はたぶん優先順位としては後回しになってしまうであろうし、そうまでして働きたいかというと何とも言えないのが現実だ。
マネージャーはもう少しリスクが高い
もう少し現実的な話をすると、マネージャーというのは、直接的には自分のせいではなくとも、責任を取らなければならない事態というのが生じる可能性が高い仕事である。
端的に言えば、部下の失敗の責任を取らなければならない可能性がある仕事である、ということだ。
それによってすぐさまクビになるということはないとは思うけれど、少なくとも望ましいキャリアでなくなってしまう可能性は高いので、その時の用意はしておいた方がいいのではないか、というのが僕からの提案だ。
不確定要素に対処できるように
これは冒頭に書いた話とも重なるけれど、あくまでも使うかどうかは別の話であり、大事なのはそのカードを持っておくことである。
手元にカードがあれば、その心持ちのままで仕事ができるし、マネジメントにおける判断においてもブレることがなくなる。
結果として、カードを使うことがなかったとしても、良い判断をしながら仕事をし続けることができるので、マネージャーとしても良いこと尽くめである。
特に初任マネージャーにとっては、自分がマネジメントに向いているかどうかというのは分からないと思うし、過去の実績もないので、毀誉褒貶のボラティリティも高い、というのが現実である。
自分の実力だけでなく、外的な要因や運も絡んでくる。
そのような不確定要素が仕事の邪魔をすることだってある。
だからこそ、お金は貯めておいた方が良いのだ。
これは何も「守銭奴になりなさい」ということではない。
マネージャーたるもの、使うべきは使わなければならないし、お金の使い方ということを知るというのもとても大事なことである。
ただ、少しは貯蓄をしておかないと、上記のような目に遭ってからでは遅いのだ。
インデックスファンドの積立てがオススメ
具体的には、外国株式に投資するインデックスファンドを毎月定額で買っていくことをお勧めする。
制度としては、つみたてNISAを利用するのが良いだろう。
つみたてNISAであれば、ある程度良質な投資信託に選別されているはずであるし、年間40万円(月33,333円)の枠の利用ということであれば、比較的現実的な積立額であるはずだ。
もちろん、慣れてきたら特定口座でそれ以上の額の積み立てを行えばよい(楽天証券では楽天カードで積立ができるし、SBI証券では三井住友カードで積み立てができるので、ポイント的にもお得だ)。
仕事に対する自由度を確保しよう
こうやって、経済的な自立を図るとともに、お金に対するリテラシーも上げていく。
それがひいては、マネジメント業務における余裕、仕事の質の向上に繋がっていくのだ。
このブログの読者の方には20代の人も多い。
20代であれば、多少の値動きがあったとしても回復するまでの時間を確保できるだろうし、長期投資の恩恵も受けられるだろう。
値動きがあるものが怖いという方であっても、銀行預金ではなくて、積立投信の形で持っておくこと、その経験をしておくことがとても大事である。
まずはやってみること。
そしてある程度の期間続けること(それでも合わなければやめればいい)。
そうやって仕事(もっと大きな話をすると人生)に対する自由度を上げて欲しい。
それではまた。
いい仕事をしましょう。
あとがき
「今後十分に生きていけるだけのお金があっても、自分はこの会社で働き続けるだろうか?」と考えることは自分のキャリアを考える上で重要な概念だと僕は思っています。
そして自分でその問いに答えるなら、僕の場合はNoです。
だから今回のような提言をしている訳です。
僕は働くこと自体は嫌いではないですし、仕事はどこかでは続けていくつもりです。
ただ、今の会社で勤め続けたいとは思っていません。
それについてはまたどこかで話そうと思っています。
もし辛い思いをしながら仕事を続けなければならない環境にいる人がいるなら、僕もその1人です。
共に生き抜いていきましょう。