1人の味方を見つけよう

新しいことには批判はつきものだ

マネージャーは孤独だ。

特に現状を打破して、結果を出そうとする場合には。

新しい試みは悉く反発を生み、批判や陰口の波にのまれそうになる。

表面的に賛同してくれているような部下も、陰では酷いことを平気で言っていたりする。

誰だって新しいことはやりたくない。煩わしいし、それが本当に現状よりも改善するかどうかなんてわからないからだ。

そんな現状追認者たちに囲まれてマネージャーは改革を始める

もしそのマネージャーに実績があれば、説得力も生まれ、改革はスムーズにスタートするだろう。

でも、君はまだ駆け出しの何も知らないマネージャーだ。

そんな若造の言うことを誰が聞くだろう?

こんな日々がずっと続く。

酒の席で仲良くなったように見えても、ただ合わせていただけだったとか。

そんなことはザラだ。

人間不信がつのるばかりだ。

抵抗勢力は君の失敗を心待ちにしている

そして概して、改革当初は結果が出ないことが多い。

むしろ悪化することが多い。

そうすると、批判が勢いを増す。

ほら見たことか、そんな声が方々から聞こえてくる。

初めは信念に裏打ちされて熱意に燃えていた君も、だんだんと自信がなくなってくる。

本当にこれでいいのか? と思うようになる。

そうなるとあとは坂を転げ落ちるだけだ。自信がなくなると、日々の発言も躊躇するようになる。

思っていることでもだんだんと言えなくなってくる。

指摘すべき事項も心の内で留めるようになる。

抵抗者たちはそれを虎視眈々と狙っている。

君の牙がもげる瞬間を。メッキが剥がれる瞬間を。

君は俯いて仕事をするようになる。

掲げていた旗を降ろして、部下達が言う以前やっていた「最善の方法」に立ち戻ることになる。

改革は終わりだ。

自信を喪失した現状追認の日々。

そこからの日々は地獄だ。

何をやっても楽しいことなんてない。

ただヘラヘラして日々をやり過ごしていく。心を殺していく。

誰でもいいから賛同してくれる人を見つけよう

今書いていても本当に嫌になる。

そうならないためのアドバイスが今日のテーマだ。

1人の味方を見つけること。

ただそれだけだ。

もちろん家族でも友人でも良いのだけれど、できれば職場内で見つけたい。

自分の部下でなくても構わない。上司でも良いし、他課の人でも良い。

後輩でも良いし、パートのおばちゃんでも、派遣社員のおじさんでも良い。

誰か1人君の仕事を評価してくれる人を見つけることがすごく大事だ。

それも本心から。

四面楚歌に見える状況でも誰か1人賛同者がいるだけで勇気が湧いてくる

疑心暗鬼の暗闇の中でも、光が灯る。

暗闇の日々を抜けるために

当たり前のことを言っている?

でも本当なのだ。これだけで心が折れる確率はぐっと減る。

もしこれが部下の中にいるのであれば、それは最高だ。

君は自信を取り戻し、改革を続けることができる。

トンネルの向こうから微かな光が漏れてくる。

後は結果が出るのを待つだけだ。

結果が出始めると、今までの抵抗者達は簡単に手のひらを反す。

「最初から賛成でしたよ」みたいな顔を平気でしだす。

そうなれば、もっとやりたいことができるようになる。

だから繰り返しになるけれど、結果を出すことが大切なのだ。

実績があれば、結果を出していれば、誰も文句を言わなくなる。

君は君らしい仕事ができるようになる。

それまでの暗闇の日々が大変なのだ。

だから僕はこれを書いている。

少なくとも僕は君の味方だ。

同じ職場ではないけれど、日本のどこかから、君の改革を支持している。

それではまた。

いい仕事をしましょう。


編集後記

「若い=生意気」「新しい=何もわかっていない」みたいな風潮に僕は着任当初さんざん苦しめられました。

もちろん今振り返るとそれは的を射た批判でもあったのですが、当時は僕も大いに尖っていたので、それはそれは大変に苦労しました。

その時に僕を支えてくれたのは若手からの支持でした。

上の世代には煙たがられた僕ですが、彼らが味方になってくれたおかげで僕は何とか今もマネージャーを続けられています。

心細さや自信喪失や妬みや嫉妬や色んなものを超えた先にマネージャー業務の楽しみがあります。

もし今が大変でも、光が見えなくても、自分を信じて走り続けて下さい。

このブログがその一助になれば幸いです。