課長の悩みは誰が聞く?

Unsplashkyle smithが撮影した写真

マネージャーのマネジメントが必要では?

日本社会にはマネジメント成分が不足している。

僕がずっとこのブログで書いている問題である。

ではそれを打開するためには、どうしたらいいのか?

マネージャーのマネジメントが必要である、というのが僕の仮説である。

僕が勤めている会社だけかもしれないけれど、マネージャーになった途端にマネジメントをする人(してくれる人)がいなくなってしまうところに問題点があるような気がしている。

特に初めてマネージャーになった人には、ある程度の期間、マネジメントというものを指導してあげるような人が必要なのではないか、と僕は考えている。

マネージャーお悩み相談室。

今日はそんなことを書いていく。

マネージャーもどきが量産される危機感

このブログのタイトルである「課長の予備校」というのも、冒頭に書いた問題意識から名付けたものである。

課長は「そのままの状態(直前までプレイヤーの状態)」で、マネジメントという仕事をいきなりやらされることになる。

簡単な研修みたいなものはあるかもしれないけれど、大体それっきりで終わってしまって、実務の中で直面するような課題に応えてくれるような制度は存在しない。

悩みがあったとしても、相談できる人がいない。

「マネージャーなんだから、1人で解決するのが当たり前でしょ?」というような考え方。

それで「マネージャーもどき」みたいな人達が量産されている。

そこが問題なのではないか、と僕は考えて、この「課長の予備校」というブログを立ち上げたのである。

寺子屋みたいなイメージ

当初は「寺子屋」みたいなイメージを考えていて、興味がある人が気軽に立ち寄れるような場所になったらいいなと思っていたのだけれど、「課長の寺子屋」では何を言っているのかわからないと思ったので、「予備校」という言葉に変えた。

「学校」では教えてくれない、でも「予備校」なら気軽に講師に話ができる、そんなカジュアルなイメージを付与したかったのである。

そこから約3年が経った。

現在も状況は変わっていない。

マネージャーはマネージャーになった瞬間、裸一貫で荒野に投げ出される。

そして我流でマネジメントっぽいことをやっていく。

多くはプレイングマネージャーになり、パワハラっぽくなったり、ヘラヘラと無気力になったりする。

そこには属人的な要因ももちろんあるだろう。

でも、制度として、救えることがあるのではないか?

僕はそんな風に考えている。

マネージャーの手助けをしたい

マネジメントという仕事を長くやってきて、「問い」に対する「答え」みたいなものが、バシッと出せるものではないことは身に染みてわかっているつもりである。

それでも何らかの方向性ヒントのようなものは、示せると思うのだ。

少なくとも、同じ悩みを経験したことがある、であるとか、今同じ悩みをまさに経験している、というような、「共有」はできると思うのである。

それだけでどれだけマネージャーは救われるか。

少なくとも、僕はずっと誰にも相談できずにマネジメントという仕事をしてきたから。

今だって、僕のやり方が合っているのかはわからないままである。

それでも、僕なりに本を読んだり、先輩に話を聞きに行ったり、実際に経験(七転八倒)することで、何とかここまでやってくることができた。

同じような境遇の人の手助けをしたい。

その気持ちは今も変わらない。

マネジメントに特化した人は殆どいない

本来的には、「メンター制度」みたいなものを会社に作るべきだと僕は考えている。

もしかしたら実際にそのような制度が導入されている会社もあるのかもしれないけれど、僕がイメージしているのは、本当に「マネジメントに特化した人」がメンターになる、そういう制度である。

というのも、現状においては、多くのメンター(っぽい人)は、結局のところ「プレイングマネージャー」であるからである。

少なくとも、僕は「マネジメントに特化した人」に会ったことがない。

それくらいマネジメントという仕事に正面から向き合っている人は日本には多くないと僕は考えている。

だからこそ、本当のマネージャーが育たないのだ。

チームの生産性が上がれば、僕たちはもう少し幸福になれるのでは?

いや、「僕こそが本当のマネージャーだ!」と主張したい訳ではない。

そういうことではなくて、「マネージャーはマネジメントをするのが仕事だよね」ということがもう少し当たり前のこととして通じる世界を作りたいのである。

現状の日本におけるマネジメントというのは、「何でも屋」という意味と同義で、僕ですら自分のことを自嘲気味に「総務課長」と言ったりするくらいのレベルである。

そうではなく、作戦を立て、企画を練り、チームを高いレベルで推進していくような仕事に集中したいのである。

そうやって生産性を上げていく。

個々のチームの生産性が上がれば、会社の生産性も上がり、日本の生産性も上がっていく。

僕たちはもう少し楽に仕事をして(もしかしたらそこに充実感が生まれるかもしれない)、人生をもう少し楽しむことができるようになる。

僕はそんなことを夢想しながら、このブログを書いている。

希望を込めて

長時間、精神的にも追い込まれながら仕事をすることは、ポジティブなことではない。

それを「頑張っている」なんて評価しちゃいけない。

そういう当たり前の話が通る社会になって欲しい。

僕はそう考えている。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

マネージャーは愚痴なんてこぼしてはいけないのかもしれません。

でも、マネージャーも人間です。

つらい夜、泣きたい夜だってあります。

そんな時に立ち寄れる場所になれたらいいな、と僕は思ってこのブログを書いています。

引き続きご愛顧頂けたら幸いです。