マイクロ・マネジメント・スパイラル

UnsplashReid Zuraが撮影した写真

組織の上から下までマイクロマネジメントを求める構造

マイクロマネジメントは評判が悪い。

でも、一定数(それ以上?)のマネージャーはマイクロマネジメントを行っている。

それはなぜか?

もちろんマイクロマネジメントを正しいマネジメントだと心から思っている人もいるだろう。

でも、そうではなくて、自分の上司が細かい報告を求めてくるので、やむを得ずマイクロマネジメントを行っているマネージャーもいるのではないか?

それが今回のテーマである。

組織の上から下までマイクロマネジメントを求める構造。

それをマイクロ・マネジメント・スパイラル(MMS)と名付けようと思う。

そして、そのようなMMSを回避するためにはどうしたらいいのか、ということを書いていく。

それでは始めていこう。

マイクロマネジメントを行う理由

マネージャーはなぜマイクロマネジメントを行うのか?

理由は3つある(いや、もっとあるかもしれない)。

1つ目は、自己顕示欲。

2つ目は、リモートワークの増加。

3つ目は、組織的構造である。

「部下を管理しているオレがいるから成果が上がった」ということを見せびらかせたい

1つ目の、自己顕示欲については他のブログ記事でも書いているのでここでは簡単に書くと、「自分がマネージャーとしてきちんと部下を管理しているということをアピールする為に行っている」ということである。

マネジメントや管理職という言葉を聞くと、「部下を管理しなくてはいけない」と思い込む人は一定数いて、その精度や粒度が細かければ細かいほど望ましい、という思想を持っている人がこの種のマネジメントを行いがちだ。

そしてこの種の人は、「部下は悪事を為す(性悪説)」と思っている。

だから「オレが管理しなければならない」と。

そして「オレが管理しているから、成果が上がったのだ」という思考の流れ。

これが自己顕示欲から来るマイクロマネジメントである。

リモートワークの普及

2つ目のリモートワークについては言わずもがなである。

リモート環境においては、部下が仕事をしているかどうか、というのがわかりづらい。

もしかしたらサボってネットフリックスばかり見ているかもしれない。

鼻クソほじって昼寝しているかもしれない。

そう思ったマネージャーは、仕事の進捗を頻繁に求めるようになる。

もしかしたら「常時接続しておけ」なんてことを言うかもしれない。

これがリモートワークという外部環境要因から来るマイクロマネジメントである。

仕方なくマイクロマネジメントをせざるを得ない

3つ目。

これが今日のテーマである。

「自分はマイクロマネジメントをネガティブなものだと思っているけれど、自分の上司がマイクロマネジメントを好むので(求めてくるので)、仕方なくマイクロマネジメントをせざるを得ない」というものだ。

そして実際にそのマネジメントをやっている内に、いつしか自分のマネジメントスタイルがマイクロマネジメントになってしまっている。

その人が上司になった時には、部下のマネージャーにマイクロマネジメントを求める…。

このようなスパイラル構造がマイクロマネージャーが増える要因なのではないか?

フォーマットが増えたり、内容が複雑化したらMMSを疑おう

報告フォーマットの増加や詳細化、報告頻度の増加(会議など)、によって、これは測定できる。

でも、内部にいる人にはそれがある種当たり前になってしまっているので、おかしなことだとは気づいていないことも多い。

というか、むしろそのような細かさが評価されるような雰囲気。

それがマイクロ・マネジメント・スパイラル(MMS)である。

計数管理は何の利益も生まない

これのタチの悪いことは、本来の仕事をやっている人よりも、このような計数管理をやっている人(ビーン・カウンター)の方が偉い、みたいな雰囲気が醸成されることである。

計数管理は何の利益も生まない。

何の付加価値も生まない。

でも、それをやらないと、評価されない。

だから、仕方なくやる。

みんな何となく不満に思っているけれど、「そういうものだ」と諦めてやっている。

これでは成果など上がるはずもない。

みんなでやめたら?

では、どうやったらこのMMSから脱することができるのか?

みんなでやめる、というのが僕の答えである。

「いやいや、みんなでやめられないから、マイクロマネジメントになっているんですよ」

そういう声が聞こえてくる。

確かにそうだ。

では、みんなでやめる方向に持っていけるように、自分がまずやめてみる、ではどうだろうか?

僕たちの累積が会社の姿になる

「あんたは何もわかっていない。みんながやめてないのに、自分だけがやめられるわけないでしょ?」

そうだろうか?

では、逆に聞くが、なぜやめられないのか?

自分の評価が下がるから?

上司に嫌われるから?

組織人である以上、会社に評価されたい、その気持ちはわかる。

でも、そのような人たちの累積によってマイクロ・マネジメント・スパイラル(MMS)になるのでは?

それなら自分がまずやめてみるしかないのでは?

それもただやめるのではなくて、マイクロマネジメント以外の方法で成果を出す、というエビデンスを引っ提げてやめたら説得力もあるのでは?

僕はそんな風に考えている。

誰かって誰だ?

もちろん、言うは易く行うは難し、である。

そんなに簡単にはいかない。

ごもっともだ。

でも、スパイラルを止めるには、誰かがその流れに逆らわなければならない。

誰かって誰だ?

まずは自分だろう?

それもせずに、マイクロマネジメントをしなければならないのは会社のせいであると嘆くのはフェアではないのでは?

僕はそう思う。

少しでも流れに抗ってみよう。

そこからマネジメントは変わっていくはずだ。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

何か問題があると、僕たちはすぐに「誰かのせい」にしてしまいます。

でも、きっとその「誰か」というのは誰の事なのでしょうか?

たぶん「僕」のことです。

もう少し正確に言うなら、「僕を含めたみんな」のことです。

マイクロ・マネジメント・スパイラルに加担しているのは、紛れもなく僕たち自身です。

少しでもその状況を変えられるよう、できる範囲からやっていきましょう。