負け癖と勝者のメンタリティ

UnsplashGR Stocksが撮影した写真

良い文化があればマネジメントは不要

良い文化があれば勝ち続けられる。

そこにマネジメントは不要だ。

チームで仕事をしていると、いつもそう思う。

でも、ここまで持っていくのが大変なのである。

負け癖満載のチームに、勝ち癖をどうやってつけるか。

軌道に乗せるにはどんなことが必要なのか。

今日はそんなことを書いていこうと思う。

チーム内から勝者のメンタリティを持つ人を生むのは無理

残酷な結論から言うと、「勝者のメンタリティを持っている人をチームに加える」それに尽きる。

なぜなら、負け癖がついているチームの中から、勝者のメンタリティを持つ人を育成するのはほぼ不可能であるから。

生命の起源のように、何十億年もの歴史があれば、もしかしたらそのような人が生まれることもあるかもしれない。

でも、それは本当に低い確率である。

それに賭けるくらいなら、新しい人を加えてしまった方が手っ取り早い。

それが今日の話の結論である。

マネージャーではなく、できればメンバーに欲しい

もちろん、その「新しい人」がマネージャーである場合もある。

マネージャーが勝者のメンタリティを持っていれば、チームの中に変化をもたらせる可能性がある。

でも、できれば、メンバーの中に1人欲しいのだ。

それが僕がいつも言っている「1人の味方を見つけよう」ということである。

そして、着任した時にそのような人が見つからないのだとしたら、外から加えることを検討する。

人事権がない?

僕も一緒だ。

でも、人事異動はあるだろう?

その時を待つのである。

を作る

これは「偶然を待つ姿勢」のように聞こえるかもしれないが、そうではない。

培地を作っておくのである。

そこに何らかの刺激(今回の話であれば、勝者のメンタリティを持った人が来た時)が加われば、チームは一気に変わる。

だから、あなたのチームにそのような人がいないとしても嘆いている場合ではないのだ。

糠に釘でも、暖簾に腕押しでも、とにかくマネージャー自身が勝者のメンタリティを失わないこと。

ひたすら理想的なチームのイメージを伝え続けること。

それが将来の反応を引き起こす下地を作るのだ。

下地の下地作りのコツ

負けているチームは、負けていることが当たり前だと思っている。

それに対する危機感は全くない。

逆に変なプライドを持っていたりする。

ここに変化をもたらしたいと思った時、マネージャーはまず何をすべきなのか?

下地の下地はどうやって作るのか?

「小さく勝つ」

「それを繰り返す」

それが培地作りの秘訣である。

わかっている。でも、できない。

いや、秘訣という程のものではない。

誰だってわかっている話だ。

でも、僕からすれば、これを続けられる人はそんなに多くない。

わかっていることと、できることは違う。

「仲良くなろう」アプローチはNG

間違っちゃいけないのは、「仲良くなろう」という切り口から始めないことだ。

「チームの雰囲気が悪いのは、皆が皆のことを知らないからだ。だからお互いのことをまず知るべきだ」

変なことは言っていない。

その通りだと僕も思う。

でも、この始め方は良くない。

全く良くない。

それはそこに勝ちを知っている人間がいないからだ。

勝つことは何よりもの癒しだ

チームの雰囲気が良くないのは、勝っていないからだ。

勝てるようになれば、チームの雰囲気は良くなる。

順番が逆なのだ。

仲良くなったからといって、勝てるようになるわけではない。

ただの馴れ合いに終わるだけだ。

冷たいように聞こえるかもしれない。

でも、これは真実だ。

まず勝つことを知ること。

それは小さなたくさんの問題を解決してくれる。

勝てば雰囲気が良くなる

仕事に仲の良さはいらない。

というか、勝っているチームというのは、自然に仲が良くなる。

いや、仲が良いという表現は適切ではないかもしれない。

雰囲気が良くなるのだ。

別に仲良しである必要はない。

一定のリスペクトがあって、それぞれがそれぞれを尊重し合っている。

それが勝つチームの特徴だ。

負けているチームの特徴

でも負け癖がついていると、そうはならない。

互いの悪口ばかり言っている。

自分のことは棚に上げて、陰口ばかり叩いている。

そんな暇があるなら、仕事をすればいい。

僕はいつもそう思う。

でも、負け癖がついているチームでは、それが当たり前の話として通ることはない。

傷を舐めあっているだけ。

個が弱ければ、チームも弱い。

当たり前の話だ。

勝ち。勝ち。勝ち。価値。

そしてそこにはメンタルの要素が大きく関係している。

小さな勝ちは全てを癒してくれる。

それは大それたものでなくていい。

何でもいいのだ。

とにかく勝つ習慣をつける。

決めたことをやり遂げる癖をつける。

そしてそのハードルを少しずつ上げていく。

使い古された言葉だ。

でも、本当にこれしか方法はないのである。

畑を耕そう

あなたのチームに勝者のメンタリティを持った人がいるなら、こんなに幸運なことはない。

人が入れ替わろうが、勝手に良い文化が醸成され、伝承されていくからだ。

そこにマネージャーは不要だ。

でも、もしあなたのチームに勝者のメンタリティを持った人がいないなら、その時が来るまでに畑を耕しておくことだ。

生命は誕生しない。

でも、生命が誕生する可能性を待つのだ。

心が折れる日が続くだろう。

それでも、鍬を持って、今日も畑に出るのだ。

それではまた。

いい仕事をしましょう。


あとがき

小さな勝利ほど、チームの状況を好転させてくれるものはありません。

これはもう本当に。

お互いのことを知り合ったって、飲み会にたくさん行ったって、勝ってなければ何の意味もありません。

そう言うとサイボーグみたいに聞こえるかもしれませんが、僕は本心からそう思っています。

まず極小の勝利を。

勝っていきましょう。