トーナメントとリーグ戦

UnsplashFauzan Saariが撮影した写真

サッカーとマネジメント

サッカーW杯が始まった。

眠れない夜を過ごされている方も多いと思う(僕もその1人だ)。

僕はサッカーというスポーツが好きで、マネージャーという仕事を経験する中で、その両者の共通点みたいなものを感じることが多くあり、マネジメントの勉強をする為にサッカーを見ていると言っても過言ではない(いや、それは流石に過言だ)。

今日は(ネタもなくなってきたので)、サッカーとマネジメントについて書いていこうと思う。

それも特に、トーナメントとリーグ戦の違いを絡めて書いていこうと思う。

それでは始めていこう。

サッカーのお国柄

W杯を見ていると、国民性ということを思う。

普段はそれぞれの所属チームでのサッカー(例えばプレミアリーグ)を見ているので、同じ国の選手が集まっているというのが逆に変に感じる。

ちょっと前までであれば、サッカーのコンテンツの最上位はW杯だったのだけれど、最近ではCLの方が圧倒的にクオリティが上で、その下に各国リーグやEL、その下にW杯くらいのレベル感である、と僕は思っている。

いや、それでもW杯は面白い。

それは前掲したように、サッカーにある程度のお国柄が出るからである。

もちろん対戦相手との相性や勝ち点の状況によって戦術を変えていくというのは大前提ではあるのだけれど、局面局面において国民性が出る。

それが面白いのだ。

マネジメントはリーグ戦である

そしてもちろんそこには監督の存在がある。

試合前のイメージと、実際の戦況の進み具合いによって、選手を変えたり、戦術を変えたりする。

その選手の代え方、戦術の代え方にもそれぞれの国の特徴が出る

もちろん国民の期待値なんかも関係しているだろう。

そしてこう思う。

やっぱりマネジメントというのはリーグ戦なんだよな、と。

トーナメント戦っぽいマネジメント

W杯は、予選リーグと決勝トーナメントという仕組みで運営されている。

しかも、予選リーグは3試合しかない。

だから、実質的にはトーナメントっぽい試合運営となる(ある程度の勝ち点を取らなければならないから)。

そこでの采配も、当然ながらトーナメントっぽいものとなる。

もっと言えば、選手選考からトーナメントっぽくなるわけだ。

ここに僕は普段の仕事との関係性を見る。

多くのマネージャー達は、「トーナメント戦っぽく仕事をしているな」と。

どういうことか?

それは「監督が目立つ(目立とうとする)」ということである。

決勝戦の後も試合は続いていく

トーナメントでは戦術が重要だ。

とにかく勝たなければならないからである。

引き分けでは試合は終わらない(PKはあるけれど)。

だから、勝ちに行くわけだ。

そこにはそれなりの無理が生じる。

トーナメントはいつか終わるからそれでもいいのである。

でも、我々の仕事はそうじゃない。

決勝の後も試合は続いていくのである。

選手が負傷することも厭わない

W杯の難しい所はターンオーバーをどのようにするか、という点にある。

試合日程が過密なので、ある程度選手を休ませなければ決勝までは進めない。

でも、目の前の試合には勝たなければならない。

ここにトーナメントの難しさがある。

そして多くのマネージャー達は、こんな風に戦っているように僕には見えるのだ。

とにかく目の前の試合に勝とうとする。

その為に選手たちに全力を注ぎ続けることを求める。

選手が負傷することも厭わない。

そうやって総力戦で戦っていく。

「勝ちに行く」感じ

確かにリーグ戦だってそのような要素がない訳ではない。

年末年始のプレミアリーグの過密日程なんて最たるものだ。

ただ、である。

リーグの方がもう少し長い目でターンオーバーを見ることができる。

そして戦術ももう少し長い目線のものになる。

それは「引き分け」がリーグにはあるからである。

あと少しで試合に勝てる可能性がある場合、トーナメントはそこで勝ちに行く采配を取ることが多い(PK戦まで粘るという戦術だって勝ちに行っている訳である)。

そこには監督の「前のめり感」がある。

監督が前に出るデメリット

選手交代と戦術の変更を駆使し、何とかそのゲームをものにしようとする、それ自体は何にも悪いことではない。

ただ、選手が「駒っぽくなってしまう」のだ。

僕なりの言い方をするなら、選手が後景に引いてしまう。

監督が前に出てしまう。

それではやっぱりリーグ戦は戦えないのだと思う。

戦術や戦略は大事だけれど、フォーカスされてはいけない

この違いは微妙な違いではある。

書いていても、両者の違いはそこまで大きくはないような気もしている。

でも、である。

マネジメントはリーグ戦のように取り組むべきなのだ。

これは監督の采配が重要じゃないということを言いたい訳じゃない。

戦術や戦略はとても大事だ。

でも、そこに焦点が当てられることはあまり望ましいことではない。

主役は選手である。

そして引き分けをも考慮した戦い方を僕たちはすべきなのだ。

負けないサッカー

引き分けという選択肢があると、状況は複雑化する。

ましてやその引き分けは長いリーグ戦の中の1試合である。

それをどのように捉えるかで、チームの方針は大きく変わっていく。

僕たちマネージャーの仕事はその引き分けをどう捉えるかといっても言い過ぎではないような気がする。

もちろん勝ちたいとは思う。

でも、現実はそんなに甘くはない。

そんな中で負けないサッカーというのにもきっと価値はあるはずなのだ。

何だか纏まりのない文章になってしまった。

それではまた。

いい仕事をしましょう。


あとがき

本文では上手く表現できませんでしたが、「引き分けを肯定的に捉える」という感覚はマネジメントにおいて重要だと僕は考えています。

マネジメントは勝ち負けだけではない。

ずっと引き分けでも良しとする。

そんなことを書きたかったような気がします。

僕は成果を求めて仕事をしていますが、それが簡単に出るほど甘くはないのがマネジメントという仕事です。

その間に、勝ち点1でも稼ぎ続けること。

そんな戦い方もアリなような気がしています。

2部降格しないように、粘り強く戦っていきましょう。