「最近の若者」との付き合い方
誘っても飲みに来ない若手たち
同年代や上の世代と飲んでいると、「最近の若者はよくわからない」という話が出ることがある。
そして「飲み会にも来ないし」と言葉が続くことになる。
「誘っても来ない」
「仕事終わりの流れで行くなんてありえない」
などなど。
彼(彼女)らにすれば、コミュニケーションは職場以外で取るからこそ深まるもので、その一番手っ取り早い方法が飲み会である、そんな感じなのだろう。
でもそれが上手くできなくなって(コロナのせいもあるだろう)、彼(彼女)らは若手がどのような生き物なのかがよくわからなくなっているようだ。
一方、僕は若手とよく飲みに行く。
ただ、自分から誘うことは殆どない。
ありがたいことに、よく誘ってもらえるし、そこで馬鹿な話ばかりしている。
仲が良いのかどうかまではわからないけれど、それなりのコミュニケーションは取れていると思っているし、彼(彼女)らの生態もわかっているつもりだ。
この違いは何なのか?
今日はそんなことを書いていこうと思う。
説教と自慢話と下ネタと…
楽しい飲み会とつまらない飲み会の違いとは?
そう問われたら、あなたは何と答えるだろうか?
説教、自慢話、下ネタ、同じ会話の繰り返し。
つまらない飲み会と聞いてパッと思いつくのがこの辺で、おじさんになればなるほど、気づかずにやってしまいがちである。
でも、これは誘われた側が思うことで、自分から誘うならこういう話だってしたいし、聞いてもらいたい、それが人間の常である。
説教も自慢話も下ネタもテンプレも、できない飲み会なら行っても仕方がない。
もしあなたがそう思うのなら、飲み会はやめた方がいい。
あなたも誘われる側もそう思っているから。
会社の飲み会は(若手じゃなくても)つまらない
じゃあ、その4種を封じられた時に、飲み会で何を話すのか?
もちろん下らない話だ。
でも、そこには人としての信頼関係が必要なのだ。
僕は入社当時から、「会社の飲み会ってつまんねえなー」とずっと思っていた。
そしてそれは今も変わらない。
コロナウイルスの蔓延によって、会社での飲み会がなくなったことに小躍りしていたくらいだ(最近は復活しかけているのでゲンナリしているが…)。
ただ、親しい同僚や友人と飲むのは好きだった。
その違いが最近の若者との付き合い方についてのヒントとなる。
つまらない飲み会はいらない
というか、まあ当たり前の話なのだ。
今まで社会的な儀礼として、上司や同僚の話がつまらなくても飲み会には参加をしなければならない、それが常識である、ということが普遍的なものとして浸透していたけれど、それが壊れ、「そんなの意味ないからやめたら?」という考え方がある種当たり前になってきた。
若者たちはそれが顕著なだけである。
それなら、面白ければいいのでは?
それが今日の結論である。
人間関係の希薄化?
人間関係の希薄化。
冒頭の同僚や上司はそんなことを愚痴っている。
「そうか?」と僕は思う。
むしろ濃くなっているのではないか?
広く浅く多くの人たちと付き合うより、気心知れた人たちと深く付き合いたい。
そんなことを僕はずっと思ってきた。
100人の友達よりも1人の親友。
それでいいのでは?
付き合いたい人と付き合えばよくね?
僕は会社でもそのように振舞っている。
もちろんマネージャーという仕事をしているので、誰に対しても礼を失しないようにそれなりの対応はしている。
でも、それはあくまでも仕事上の僕だ。
それ以上の関係はそれ以上の関係を築きたい人と築きたい。
オフタイムには、僕はマネージャーではあるけれど、100%マネージャーという訳ではなくて、個人としての自分が出てくるし、その時の自分が付き合いたい人と飲みにも行きたいわけだ。
オフィシャルの飲み会、仕事としての飲み会はもちろん出るけれど、それだって主宰することはまずないし、「別に飲み会やって仲良くなったって何にもならないよなー」と思っているくらいである。
面白いかどうか
そんな僕であるが、飲み会にはよく誘われる。
それは僕があまり上司らしくないからだろう。
僕は飲み会というのは、その場でどれだけ面白いことを言えるか選手権だと思っていて、それには上司も部下も関係ない、面白い奴が偉い、そんな価値観を持っている。
面白くない奴とは飲みたくないし、絡みたくもない。
そういうある種のドライさが若手にはハマるのかもしれない。
若手の価値観には違和感もあるけれど…
彼(彼女)らの価値観には違和感を覚えることもあるし、仕事に対する姿勢もあまり好きだとは言えない。
でも、一方で僕たちの世代にはない、とても優れた部分(例えば誰とでも一定以上の良好な関係性を構築できる)がある。
それが僕には面白いし、何というか、異種格闘技戦みたいな感じがするのだ。
僕は僕の面白いと思うものを提供し、彼(彼女)らは彼(彼女)らの面白いものを提供する。
それで場が盛り上がっていく。
媚びなくていいのでは?
もちろん、僕なりに伝えたいことはある。
酔いの勢いに任せて、時に説教くさくなってしまうことだってある。
でも、それが本心から言っているかどうかは伝わるものだ、と僕は思っている。
別にマウントを取りたいわけじゃない。
自分が必ずしも正しいとも思っていない。
ただ、「こうしたらもう少し良くなるのでは?」とは思うのだ(採用されるかどうかは別として)。
押し付けるでもなく、突き放すわけでもない、テキトーな距離感。
それが最近の若者との付き合い方だと僕は思っている。
それではまた。
いい仕事をしましょう。
あとがき
つまらないヤツに限って飲み会に行きたがる。
こういうことを言うと各方面から反感を買いそうな気がしますが、若手が上司に抱く価値観はこんな感じだと僕は思っています。
別にオレもお前らみたいなつまんねえ若手と行きたくねえよ。
それが僕の基本的なスタンスです。
課長だからといって、別に若手と仲良くしなくてもいいし、もっと言うなら、若手以外のメンバーとも仲良くなくていいのでは?
それを変に媚びるから余計に誘われないのでは?
表現が難しいのですが、おじさんはおじさん同士で楽しくやっていると、若手も勝手に参加してくるような気がしています。
テキトーに突き放していきましょう。