響かない言葉を話す人たち

UnsplashPaul Esch-Laurentが撮影した写真

コンテンツやテクニックよりも大事なこと

あなたの職場には響かない言葉が蔓延していないだろうか?

それを所与のものとしていないだろうか?

今日はそんな問い掛けから文章を始めてみる。

というのも、多くの職場ではこのような響かない言葉が普通の言葉として使われてしまっているから。

そしてそのような環境にずっといると、自分自身もそのような言葉を使うようになってしまうから。

言葉が響くかどうかというのは、究極的にはその話者への信頼感があるか否か、というところに行き着くと僕は思っている。

ということは、話す内容(コンテンツ)を充実させるとか、話法(テクニック)を上達させるということではなく(もちろんそれが関係ないとまでは言えないが)、信頼感を高めることが言葉を響かせるためには重要である、ということになるはずだ。

では、信頼感を高めるにはどうしたらいいのか?

裏を返せば、信頼感を失うのはどういった場合なのだろうか?

今日はそんな話をしていく。

おまいう状態を避ける

結論から述べるなら、これは「おまいう」状態を避ける、ということになる。

要は、「お前が言うな」と言われないようにする、ということである。

言葉の信頼感を失う原因の殆どは、言動と行動が一致していないこと(言行不一致)から生じていると僕は思っている。

ただ、マネージャーが難しいのは、必ずしも自分では行動できないことを言わなければならない(指示しなければならない)という状況が高い頻度で訪れるということだとも思っている。

この乖離をどうやって埋めるのか?

行動も言動も減ってしまったら、存在意義も減ってしまうのではないか?

これは以前書いたものの焼き直し感があるが、基本的には「できない行動をすることを減らす」というのが有効である、と僕は思っている。

言動よりも行動の方が難しいから。

と同時に、最近書いたもののように、言動を減らすということも良いかもしれない。

行動に釣り合うように、無駄な言葉を減らしていくと、言行一致度は相対的に高まっていくはずだから。

でも、ここで問題となるのが、行動も言動も減ってしまったら、マネージャーの存在意義までも減ってしまうのではないか、ということである。

何もせず、何も言わないマネージャーが、そこにいる意味はあるのか?

どう贔屓目に見ても、意味はなさそうである。

「さて、どうしようか?」というのが今日の話である。

言葉の質を上げる

ここで重要となるのが響く言葉を話すということである。

要は、量を減らした分、質を上げる、そういうことが必要となる訳だ。

この状態の中で、言葉や行動を減らした状態の中で、周囲の人間たちと同じように響かない言葉を使ってしまっていては何にもならない。

上記したように、マネージャーがそこにいる意味はなくなってしまう。

だから、言葉を響かせる必要がある。

言葉を外さない

では、言葉の質を上げる為には(言葉を響かせる為には)どうしたらいいのだろうか?

冒頭では、話者への信頼感があるかどうかが重要である、と書いた。

となると、言葉を響かせるためには信頼感を高めることが必要になる(と僕は考えている)という訳だ。

さてさて。

(やや同語反復感はあるけれど)ここで重要となるのは、減らした後の言葉の精度を上げる、ということである。

卵と鶏の関係性のように、言葉の質が高まれば信頼感も高まり、逆もまた然りである。

これは連環するように上昇していく。

だから、特に言葉を減らした直後においては、その発した言葉を「外さない」ことが重要となる。

そして、言葉を外さない為には、状況をよく見極める必要がある。

的外れなことを言わない為に、「わかってない上司」と思われないように、的確にその状況を捉え、適切な言葉を述べる。

それが言葉を響かせる為には重要なことである。

行動の質も上げる

付言すると、行動の質を上げる、ということも重要となる。

言葉の質だけでなく、行動の質も上げる。

行動の質を上げる為には、そこに何らかのポリシーが内在している必要がある。

一貫性、と言い換えてもいい。

自身の行動が、何らかの一貫性に基づいて為されているかを確認し続けること。

その時々によって、特に状況が苦境にあったとしても、ブラさずにその行動を続けていられること。

それが行動の質を高める為には重要である。

部下があなたの言葉を聞く態勢になっているか

もっと言えば、それが私欲から離れ、大義みたいなものに結びついていると尚良い。

自分の為ではなく、崇高な想いみたいなものが感じられるなら、その行動の質は間違いなく上がる。

それを淡々と続けることが重要である。

結果として、言葉と行動の量は減り、質が上がっている状態が出来上がることになる。

比喩的に言うなら、あなたの言葉に対して聞こうという態勢が出来上がっている(やや前のめりになっている)状態になっている。

これが言葉を響かせる条件だ。

一朝一夕ではできないけれど、不可能でもない

言葉が響かないのは、あなたの言葉に聞く価値がないと思われているからだ。

ノイズや環境音と同じように、それはただそこにあるだけのものに成り下がってしまっているからだ。

そうではなく、聞こうと思えるような言葉を話すことが重要なのである。

簡単なことではない。

一朝一夕でできるものでもない。

ただ、不可能でもない。

日々の誠実な仕事の積み重ねの上に、それは成立しているはずである。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

マネージャーは言葉を言う(言わざるを得ない)場面が結構あります。

それも自分が望んだタイミングではない時に。

その時に、思いつきで空白を埋める為だけの言葉を使わない方が良いのではないか、と僕は考えています。

必要がない言葉は使わなくていい。

でも、何となく周囲のプレッシャー(周囲が発言していると、自分も発言をしなくてはならないと思う心性)によって、しょうもないことを言ってしまったりします。

大事なのは自分の言葉の価値を下げないことです。

言葉を響かせていきましょう。