時には休息も必要

UnsplashAlexander Greyが撮影した写真

成果にレバレッジをかける為に

今回の年末年始は日の並びが良く、久しぶりに長い休みが取れた。

そのおかげか、だいぶ気分も良く、ここに書くものもポジティブなものになっているように思う(すぐにまた病んで、ネガティブなものになってしまうと思うが…)。

そして、(当たり前のことであるが)「やっぱり休みって必要だよな」と思うことになった。

普段は仕事に追い立てられていて、じっくり考えるなんてことはできず、気が付けば1ヶ月経っていたなんてことはザラであるけれど、それはそれでやっぱり問題なのではないか、と思ったので今回はそれを文章にしてみようと思っている。

以前も書いたように、「我々の仕事はマネジメントを通じて、仕事の成果にレバレッジをかけること」である。

その為には、頭をシャープにしておく必要がある。

また、そのシャープさというのも、仕事に偏り過ぎていていないことが重要であるように感じている。

関係のないもの同士を掛け合わせることでイノベーションが生じるように、仕事以外の部分に意識が向き、それが結果として(何故かはわからないけれど)仕事に役立つアイディアとなった、というのが僕が描く理想である。

その為には、ある程度積極的に休息を取る必要があるのではないか?

今日はそんな話である。

それでは始めていこう。

「休み=悪」だった時代

昨今はだいぶ雰囲気が変わってきたけれど、僕が会社に入った頃は「休み=悪」という考え方が普遍的であった。

「休むな! 働け!」というのがその当時の常識で(今も残ってはいるが…)、休みを取る際にはかなりの罪悪感があったものである。

ただ、一方で、僕は営業職でもあったので、上司によっては「稼いでいれば別にいいよ」という人もいて、そういう意味では現在の環境に近いような状態を味わってきたとも言える。

というのも、「頑張れば頑張るほど報われる」という考え方は、営業職には当てはまらない部分もあるからである。

等比級数的成果を上げるにはどうしたらいいのか?

(以前も書いたけれど)当時から、僕は「いかに楽をして稼ぐか」ということを考えていた。

「比例関係ではなく、等比級数的に成果を上げる為にはどうしたらいいのか」ということを考えながら仕事をしてきた。

ただ、そうは言っても、休みは全く取らなかった。

そういう意味では、僕もまた「休み=悪」という観念に囚われていたとも言える。

そして、そのような考え方は簡単に捨て去れるものでもない。

僕は今もまだ「休み=悪」という考え方をベースに持っている。

ただ、それはそろそろ変えなければならないのだろうな、とも思っている。

働き方改革

ここにあるのは「生産性の概念」である。

「いかに少ない入力で、いかに多い出力を出すか」

それが生産性の向上には重要である。

そして、その為には働き方を変えなければならない。

その中で出てきた流れが「働き方改革」だったのだろう。

その是非はとりあえず置いておいて、まず入力を少なくする為には労働時間を削減すればいい。

ただ、これは僕が今回言いたいことではない。

このような考え方は、現在多くの企業で行われている「コストカット(残業代削減)による生産性向上」に繋がるから。

そうではなく、「積極的に休息を取ることによって、アウトプットの質を上げること」が重要であると僕は考えている。

アイディアにもう少し価値を

残念ながら、アイディアというものにあまり重きが置かれないのが日本企業の特徴だと思うけれど、アイディアの質の向上によって仕事の成果は大きく変わる、という方向に僕らはもう少し進むべきなのではないかと思っている。

もちろん、その方法は休息に限ったことではないと思うけれど、成果向上の為に「ただ漫然と長時間労働を続ける」以外の方策をそろそろ練らなければならないのではないか、そんな風に思うのだ。

結局のところ、仕事の成果というのは、戦略や戦術、そのようなものを含めた「アイディア」に集約されるそういう考え方がもう少し普遍的になるべきだし、会社としてもそのような人材をもう少し厚遇すべきなのではないかと僕は考えている。

生産性が高い人を評価しよう

そして、ここには(いつも言っていることであるが)「残業代込みで生活を維持する(しなければならない給与体系」の変革が必要である。

「長く働けば働くほど給与が増える」という考え方をもう少し薄くして、「生産性が高い人ほど給与が増える」という考え方をもう少し濃くする。

そうすれば、「休もうが何しようが成果を上げる方が偉いよね」という考え方がもう少し浸透するのではないか?

そんなことを僕は考えている。

長く働いても成果は上がらない

もちろん、「成果とは何か?」であるとか「どのように生産性を計測するのか?」ということも併せて議論すべきであると思う。

ただ、少なくとも、パソコンの前に座っている(職場にいる)ことが仕事であると考える(というか考えてさえない)人たちの割合はもう少し減らすべきなのではないか?

そして、その為には休息を含めた「職場にいない時間」というものをもう少し取り入れるべきなのだと僕は考えている。

それではまた。

いい仕事をしましょう。

あとがき

アイディアを簡単に借用する人が多すぎる、そんなことを思う時があります。

でも、そういう人に限って、アイディアを出すことができない。

それはアイディアが仕事を変え得るということに対して、重きを置いていないからなのではないか?

ちょっとした違いで成果は大きく変わります。

そして、そのちょっとした違いを生むものは大層なものではありません。

しかし、それこそが生産性向上のカギとなります。

それを生むためにも積極的に頭を休めていきましょう。